記事一覧
「月報こんとん」4月号
作品松尾優汰「キャリー・ザット・ウェイト」
大人たちは〠の帽子をかぶっていた
不登校生徒やセレクション柳論
今日で二月も終り 卒の字を可愛くして帰る
敵意むきだしでうれしい花いちもんめ
たすけてと叫べば飛んでくる優汰
そうさ,重荷を背負ってくんだ
重荷を背負ってくんだ ずっと
お祈りのかたちでポイにすくわれる
あれば まだ 捨てられるのに 恋に恋
BANG BAN
「月報こんとん」3月号
作品松尾優汰「小麦粉の加工」
Too Late To Die 能面が降りやまない
反撥も先輩風に吹かれ ひらく
しぼんでくおれをみている おれと 目があってしまう
お姉ちゃんが いれば 砂場に埋めて 隠す
遠い声 作中主体とすれちがう
玻璃の薔薇 かわいい かわいい魚屋さん
金色の血しぶき エルサゲート 裸婦像
生きてゐる小平次 ぜん ぜん ぜんまい まわるかぎり
無機仏 あらわ
「月報こんとん」2月号
作品松尾優汰「セカンド・アルバム」
モータウン・ビートではじまった倫理
どうもどうも、銀のエンゼルを渡す
おんなのこに恋するおんなのこ 赤 酸性
大喜利が苦手 噓が、嘘になる
はせをにわびて座席をたおす
取り皿へ分けずに恥部を手で隠す
あまずっぱい青春 奴隷は動産です
どういたしましてと電熱機が熱い
生きるのは苦しいね 舌で、さくらんぼを結ぶ
セカンド・アルバムを生きなおす子
「月報こんとん」1月号
作品松尾優汰「蒙霧升降」
霧の中にいるみたいだ。霧が見えないだけでね。自分以外の人がどんな風に眺めたかはわかるよ。
――ウンベルト・エーコ『女王ロアーナ、神秘の炎』
裏声で校歌斉唱 持久走の拍手
とかいって著者近影ではかっこつけちゃって
けけけと笑ったあなたも笑った
ざァんねんここからも学級会でしたァ
グループをつくれなかった季語が来る
O型だから輸血できるよ
肋骨を調弦
第1回「川柳句会こんとん」大賞発表など
大賞発表投句者番号7 松尾優汰さん
投句者番号17 二三川練さん
全23名の方にご投句いただいたなかから、川柳句会こんとんにて一年間川柳を共に発表するのは上記のお二人に決定しました。
ありがとうございました。
「月報こんとん」1月号の発行は1月末を予定しています。お楽しみに。
また、「第1回川柳句会こんとんから10句」に入選した句の作者の方々は以下の通りです。
葉るまげどんの葉ての葉ざくら
第1回「川柳句会こんとん」結果速報
2021年10月1日から11月30日までに投句を募った第1回「川柳句会こんとん」では、23名もの方に川柳10句を作って送っていただきました。
本当にありがとうございました。
【詠草一覧】
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1iTNGk1XwA5-KRSZx60iEEToRZ7NwjUCr5dE-UlY7zko/edit#gid=0
さっそく句評に入り