養生訓 〜貝原益軒の教え〜
秋になり、
夏の皮膚は開いていて秋になっても隙間が閉じない。秋風がやってくると傷つきやすいので、あまり風に当たらない方が良い。所々にお灸をして風邪を防ぎ、痰や咳の病気から体を守ろう。
お彼岸を過ぎた頃から?9月に入った頃から?風が変わったなあと感じていた。
涼しいなあ、心地いいなあで終われば良いが、あまりに長い間風に浴びていると、風邪(ふうじゃ)が内部に入り込み、たちまち風邪(かぜ)の体調を引き起こす。
夏の疲れかなあ、なんて言われていることも、もしかしたら風のせいかもしれません。
腹八分
珍しいものや、美味しいものに出会っても、八、九分で辞めるのが良い。
飲食は飢渇の感じを癒すためにするのであるから、飢渇の感じがなくなったら、その上欲張って気ままに飲み食いしてはいけない。食い過ぎたからといって薬を使って消化すると、胃の気が薬の力に強く打たれて、新しくできた柔らかい気が傷つく。この気を大切にしないといけない。
腹八分の文化は素敵な解釈と思います。気を大切にしなくてはならない、とは真にそう思います。お薬が出ると対で胃薬も出るようなのですが、この薬でまた消化を促したり胃を守るという体裁で追加すると、柔らかい新生な気が痛めつけられ、気が巡らない、なんてことが大いにあります。胃の気はとても重要で、あなたの脈診のべースを診るところでもあります。
秋の養生をしながら飲食を楽しみたいものです。