読書感想:グリーンジャイアント 21-11-17 

【実践報告 読書感想:グリーンジャイアント】
グリーンジャイアント 著 森川 潤

面白すぎた。

衝撃的事実。今後への不安。一層、勉強して成長して自分の力、価値を高めようと思いました。
(私が知らなすぎ。かもしれませんが 笑)

カーボンニュートラル
SDGsと投資家の動き
パリ協定
EV
水素
自然エネルギー
原発

この全体像・つながりがよくわかりました。

私は中田敦彦さんのYOUTUBE大学で興味を持ったので、よかったらこちらもご覧になられるとわかりやすいかと思います。


■読んだ理由・目的

下記の疑問を解消するため
・カーボンニュートラル・パリ協定
・SDGsって、なんぞや?持続的成長って??
・日本の状況
・水素とかも関係しているの??なんで注目されつつある?
・なぜEV化をそれほどまでに迫られているのか?トヨタはなぜ反対しているのか?

■印象的だったこと

SDGs。急にオリンピックまじかになって、テレビで騒ぎ始めて気になりました。
これがなぜ騒がれていたのかわかりました。
世界の投資家に向けて、日本が取り組んでいていることを発信したかったから。

世界最大の投資機構は日本のGDPの約2倍の資金で運用されている。そこが世界各国の年金を預かって運用している。

年金ということは、将来のお金。つまり長期的な視点での投資が不可欠。そのために世界全体での将来に向けての経済成長のために投資をしていく。
そのためにカーボンニュートラルに取り組む企業、環境問題に積極的に取り組む企業に投資していく。

この大きな金の流れが根本にあり、それに追従して、他の投資家も同様の動きで追従する。そして個人も。

そうなると、各企業としては投資を集めるためには、SDGsに取り組まねばならず、少なくとも取り組んでいることを発信して、投資家のそっぽ向かれないようにしなければならない。

個々は私の推測ですが、そのために今回のオリンピック前のSDGs祭りは各企業は世界に向けてアピールが必要で、オリンピックという世界的に注目されるイベントは絶好のチャンスなのでここぞとばかりに、攻勢をかけていたのだろうと理解して納得しました。

なんか、また新しい言葉をはやらそうとしてんのかな?と浅はかな理解の私でした 笑

次にEV
これは欧州の策に日本・トヨタが出遅れてハマっている。
というのが理解できました。

【排気に含むCO2がないので、EVはCO2排出ゼロ。】これが欧州のひいては、今の世界的なCAFE規制の注目すべきところです。

そう、排気だけに注目されており、EVの製造過程、特にバッテリーやそのとき消費する電力を発電するためのCO2には言及されていないこと。
もちろんあえてです。

日本、特にトヨタはハイブリット車で大きくこの環境問題にこれまで貢献してきました。海外のセレブがこぞってプリウスを乗っていたのをご存じではないでしょうか。

しかし日本以外はハイブリッドに大きく出遅れました。
ここまではこれまでの話。

ここでカーボンニュートラル、SDGsと世界的に注目されてきたところで、欧州自動車業界は一気にEVシフトする作戦にでました。
ハイブリッドでは勝てないからです。

またこのルールだとハイブリッドはガソリンエンジンを積んでいるので、少なからずCO2を排出します。
圧倒的にEV有利なんですね。

プリウスをセレブたちが乗ってくれている間に世界のルールを先導すべきでしたが、日本はそれができず、やっと今になってトヨタ社長 = 自動車工業会会長が、主張しだしてくれましたが中々世界の情勢をひっくり返すには厳しい状態です。

またこのEV化は中国も同様の理由で超積極的に波に乗っています。中国はハイブリッドどころか、ガソリンエンジンの技術も低いため、一足飛びにEVにシフトしようとしています。

ですので、欧米、中国がEVイケイケのなか、これまでの勝者トヨタ(日本)だけが反対していても、他が乗ってくるわけもなく、このEV化のルールに無理があってもそれを覆すのは厳しそうです。。。

最後に発電。

CO2排出で大きく寄与するのが化石燃料による発電。
世界は自然エネルギーを積極的に取り入れ、化石燃料から置換していっています。

またマイクロソフトのビルゲイツは新しい原子力発電を考えて動き出しているようです。

で、またこの二つに大きく後れを取ってしまっているのが日本。
自然エネルギーも適した土地が少なく、原発もいろいろあって以前のようにCO2だけを考えて積極的に活用できる事情ではなくなりました。
八方ふさがり状態。

唯一高効率での石炭発電が日本の技術は優れているそうですが、そもそも石炭自体をあつかっていることが世界の投資家から冷たい目線で見られている中非常に厳しい状況。

水素での発電もあるけど、水素自体は分解に大きなエネルギーが必要なため、余った自然エネルギーで水を分解して作る。というのが、CO2を考えたときに合理的なつくり方。

というわけで、日本では適さない。適するのはオーストラリアなど、広大な土地・海が存在する国。

ということで、いずれにしても、日本はかなり厳しい状況に置かれており、
世界のルールや、情勢に乗れてないし、今後も乗れるような気がしない。というのが、この本を読んだ感想です

■これからどうするか?

もっと情報を収集し続ける。
自動車業界はどうなるか?
自分の会社・仕事はどうなるか?敏感になり、常に今後自分はどうするべきか?を考える。

■3か月後どうなっていたいか?
もっと全体感を高めて、CEO目線でメモも書いて、この環境で今の会社・仕事をどうしていくべきか?を30分くらい話し続けられるようになる。
すみません、あまりにも学んだことが多く、インパクトがあったので長くなりました。

読んでくださってありがとうございました。

☆用語解説--22-7-18追記

GPIFとグリーンウォッシュとダイベストメント

■GRIP

ESG投資のところで出てきました。

以前に「グリーンジャイアント」の本を読んだ時に出てきました。

さすがに二度目の登場なので、少し調べることにしました。

GPIFとは公的年金を運用する独立行政法人「年金積立金管理運用独立行政法人」のことです。Government(政府)Pension(年金)Investment(投資)Fund(ファンド・基金)の頭文字を取っています

出典:https://moneyworld.jp/news/05_00056589_news

驚くことに運用額はなんと「190兆円」!!!

そして、この運用の目的は国民の年金を増やすことを目的としています。つまり、短期的ではなく、50年・100年先を見据えた長期的投資をしていくことになります。

つまり、このGPIFはESG投資/SGDsとは親和性がよく、セットで本には書かれていたことがわかりました。

■グリーンウォッシュ

https://www.asahi.com/sdgs/article/14618400...

このように大きな金額でSDGs/ESG投資がされるようになってきました。

すると「SDGs」ですよー。と銘打って商売している方が、投資が集まりやすい状況になります。

ですので、全く地球環境には貢献せず、表面上SDGsな活動をすることをグリーンウォッシュというそうです。

また先日の「不都合な真実」では、大学などの研究も同じで「環境に貢献する研究です!」と、とりあえず言っておけば予算や寄付、スポンサーが付きやすいそうです。

しかし、もちろんこのSDGsかどうか?ESGの観点ですぐれているか?なんて、定量的な数値で図れるわけもなく、非常にあいまいだそうです。

いかに上手く世間にアピールするか?

逆に、上手く指摘されないようにするか。

実質的なことでなくそういうパフォーマンス色が今は強く出ている気がします。

■ダイベストメント

https://energy-shift.com/.../c284b464-fe57-465c-b783...

こちらはESG投資とは逆で、SDGsに反する企業の投資をやめることです。

考え方としては、ESG投資もダイベストメントも良いとは思いますが、今は欧州の環境原理主義主導で温暖化に偏りすぎていて、化石燃料=悪。のような、非常に短絡的な状況に陥っています。

しかし、私自身がこの流れを止められるわけでもないですので、事情をしりその上で自分がどう振る舞うかが大事だと思いました。

知っていると知らないとでは、変えられない環境下でも振る舞いが変わる気がします

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