<メンタルヘルス> 短期保険証の廃止という恐ろしい事態
コラム880<メンタルヘルス> 短期保険証の廃止という恐ろしい事態
メンタル弱めのクララです。
短期保険証の発行が2024年12月2日から廃止になるそうです。
短期保険証、というのは、例えば国民健康保険の(バカ高い)保険料を滞納して、保険証が切れてしまった場合、役所の窓口などで、事情に応じていくらか払えば、もらえる医療保険証のことです。「うーん、5千円なら払えるかなあ」とか。
私も父も経済的に困窮していたことがあるので、父の短期保険証を取りに行き、使えて安心したことがあります。あれが3割負担でなく、10割だったら、と考えると恐ろしい事態です。
人々の中には「自分の保険料で、他人を助けるつもりはない」と考える人もいるでしょう。ですが、医者にもかかれず、仕事も休めない人々が増えて、ウイルスなどで社会が汚染されれば、禍を受けるのは、全員です。
誰もが苦労して保険料を払っていることは間違いありませんが、払うことができない人々の助けにならなければ、健康被害は自分にもふりかかります。
もちろん、倫理的な問題もありますが、現実として。
国民皆保険が崩れようとしています。
アメリカのように、民間の高い保険しかなく、受診抑制がひどくなり、平均寿命が短くなる国に近づいています。マイケル・ムーア監督の「シッコ」という映画に詳しいです。
メンタルの病気であれば、命の危機です。
私も、困窮しながらもメンタルの病気を抱えて、どうしようもなくなったことがあります。
医療保険で、命が助かったのだ、と思います。
パニック発作も、薬がなければ乗り越えられなかったでしょう。
聖書のルカ9.48にもあります。「最も小さい人が、最も偉いのである。」
弱い人にすることが、その人、その社会の価値を決めるのだと思います。
人を殺さない医療政策を、切に望みます。
2024年11月6日
クララ