マジックを初披露した話
前の記事「見せたいと見せたくないの板挟み」から更新的にはあまり日が経ってないんですけど、実際はもう少し間があります。(書きたいこと書き溜めてて、完成したやつから出してるので時系列順になってなかったりするので)
なんだかんだ言ってましたが、先日マジックを初披露することがありました。
演技を人前ですることはないと思っていた自分に、カードマジック初披露の機会がひょんなことからやってきたというか。
クラファンでの「ストレートプレイングカード」がようやく手元に届いてテンションが上がっていた時、母が
「何それ」
と聞いてきました。
「こないだクラファンで買った新しいトランプ」
と説明をしました。
そこで、最近マジックについて私があれそれと調べていたことを知ってた母は
「そろそろ何かできるようになった?」
とふってきたのです。
ここで特になんもないと答えることもできたんですけど、一つ手順を覚えていたものがあったので母が相手であれば甘く見てくれるだろうくらいのゆるい気持ちになって挑戦をしてみることにしました。
「ひとつだけ」
そう言って届いたばかりのカードで【お客が選ぶカードを2枚預言してペア二組作るやつ】(ジェ●●●●●●)を披露してみました。
実はデアゴスティーニのマジックシリーズの一巻だけ買って見ていたこともあり(そのことはまた後日書こうと思ってます)それと同じ技がふじいさんの動画にもあるなーと思って二つを比べて見ていたこともあり、ジェ●●●●●●だけは手順がしっかり頭に入ってました。
手順をすっ飛ばさないかなどの不安はあったものの、それで実行してわけです。
いざ実演。
動画通りでの状況ではなかったので、その場で作った自分なりのストーリーを演技の頭にくっつけて進行。動画内で教えられたポイントの「とある台詞」を実践してみるとお客(母)は疑いもせず、うんうんと話を聞いてくれます。なんという不思議な感覚。
種を知る前に通しで見た実演動画では、自分もその「とある台詞」は素直にうんうんと流してしまったような、鵜呑みにした覚えがあります。
しかし種をしってしまって、いざ実演側に回ってそれを試すとあまりにあっさりと人が信じてくれるのが不思議で仕方ない。
演技中はいつタネを指摘されるか、いつ見破られるか、いつ怪しまれるか、ずっと緊張をしていたのですが、そんな心配もまったくいらなかったくらいにあまりにスルッといけてしまう。
人ってこんな簡単に騙せてしまうのかというちょっとの怖さと、ちょっとの罪悪感と、しかしこれが驚きと喜びの伏線なんだから仕方ないよなっていう不思議な感覚が同時にやってきました。
不思議な世界を構築する嘘をところどころに散りばめつつ「成功したら驚いて!!」と少し照れ臭さを感じながらお願いをし、予言のペアカードを2組作って見せました。
「おお!」と驚いてくれて、ホッとしたのも束の間。
「カードどっかに隠してた!?」「どうやったの!」とか恐れていた推理タイムが始まってしまいました。
これだよ!これが怖かったんだよ…!
いつ見破られるかとヒヤヒヤドキドキしつつ、にこにこしながら「教えられんな〜」とか「どうかな〜」とかわすのが精一杯でした。
自分もマジックを観る側になるときはついついタネを考えながら見るし、多分母と同じこと聞いたりするんだろなと思うんですが、それが演じた側になった途端にまぁまぁ怖いこと怖いこと。
達人たちはこういった事も慣れっこで面白い会話でさらっとかわすまでが世界観構築ーーーくらいに割り切っているのかななどと想像しています。自分は人一倍肝っ玉が小さいのだから完全に不向きなのはわかってたけど、笑えるくらい胃がぎゅーってなってましたね…
とはいえ、この初披露はとても良い経験だったと思います。今まで考えたこと無いことを考えたり、感じたり、様々な角度からの学びが多くありました。
そして今回のことで「想像してたほどは怖くなかった」と自信がもてたので、他の人の反応も早速見てみたくなってます。なるほど、これがマジック沼の入り口ってやつでしょうか。
今日の絵はいつもより少し時間をかけて描いてみました。いつもは絵日記が面倒くさくならないよう10分以下で描くという制約をつけてるんですけど、今日はオーバーしてもいいかなと。
自分の殻をちょっとだけ破った嬉しい機会でしたしね。