農村の民家を味わってみよう:難波田城公園
こんにちは
突然ですが、
「農村の家」というと皆さんはどのようなイメージが浮かぶでしょうか?
たぶん、
外観は茅葺屋根で、中に入ると土間や囲炉裏があって、畳や板敷の部屋になっていて、というようにいわゆる、古民家、と言われる家が連想されるのではないではないかと思います。
まさに、ボクたちが思い浮かべるような日本的な農村民家が移築されている場所があります。
そこで今回は、
そんな日本的な古民家を訪ねたお話をしていこうと思います。
日々の合間にのぞいてもらえたら嬉しいです。
|難波田城公園と古民家
訪ねた場所は埼玉県富士見市にある「難波田城(なんばたじょう)公園」
難波田城公園には、富士見市の歴史に触れられる資料館もあり、公園内の各ゾーンで移築や復元されたものを体験しながら学びもある場所だと思います。
公園内にある古民家ゾーンには2軒の明治時代の民家が移築されています。
どちらの民家もかつて富士見市内に残されていたもので、当時この地域で広がっていたであろう風景を再現したのが古民家ゾーンとされています。
古民家ゾーンにある2軒の民家は、旧大澤家住宅と旧金子家住宅。
どちらもパッと見た感じでは、まさに古民家、という印象ですが、
・旧大澤家住宅は名主の家
・旧金子家住宅は商売もしていた家
というように各々の役割は異なっていて、家の造りもそうした用途が反映されています。
また、旧金子家住宅では昔の遊び体験や売店があるのでご家族でいらして楽しんでいる人が多く見受けられました。
見学だけではなく、遊びも学びも体験出来る場所になっています。
|家の中に自然が巡る
さて、ここからは、
旧大澤家住宅と旧金子家住宅、それぞれの建築の違いのお話ではなく、2軒ともに共通していて、なんだか古民家らしいな、って思うところに焦点を当ててお話していきます。
どちらの家も中に入ってみると、最低限の照明(後付けかも)があるだけで、そのほとんどが日中の自然光による明るさになっています。
ですので入った瞬間は感覚的に、暗い、と感じます。
他の部分に目を移していくと、家中に入っている建具が開け放たれています。
見学用にそうしているのだと思いますが、古い民家って壁がホント少ないなぁ、と感じます。
もう少し言うと、壁面よりも部屋を仕切っているのが建具(障子や襖など)でそれらを開けた状態ですと、家の中は空洞なんだと気づきます。
言い換えると、
隙間だらけの家、というのが一つの特徴で
隙間、と聞くとあまり良い印象を持たないかもしれませんが、その隙間、からは自然の織り成す現象が民家の中を巡っていきます。
そう、暗く感じるからこそ太陽光の明りと暖かさを感じ、床に腰を降ろす習慣だからスーッと吹く風が当たり、開放されているからこそ音が聞こえてくる、そのような利点や美点がこうした日本的な民家にはあると思っています。
そう考えると、豊かさ、を感じます。
日本的な民家って自然と一体となっているよね、って言われる所以はこうした家の造りと自然の現象が相互に作用しているからかもしれませんね。
現代の家のシステム(高気密、高断熱、遮音など)とは真逆ですが、今ではなかなか感じ得ない体験が出来る建築だと思います。
広く知られているというわけではありませんが、のどかな風景が広がり地域に開かれた公園、という感じで散策しているだけでも穏やかな気持ちにさせてくれます。
のどかさを求めて足を運んでみてはいかがでしょうか。
ということで、
今回はこの辺りで失礼します。
ここまでお付き合いくださりありがとうございました。
ではまた
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