推しの隣でベースを持つ 中編
今回の記事は、こちらの記事の続きとなっています。
ぜひご覧ください☺︎
さて、前編に続き、ファンになってからついに初めてのライブに行けることが決まりワクワクの私。
そこで私はある怪我をする。
それは、半月板損傷だった。
特に激しいスポーツをしているつもりではなかったが、日々仕事中のパンプスでの歩き過ぎ走り過ぎや、夜のランニング、趣味の重いベースを持ちながら寝る寸前までぴょんぴょん跳ねて演奏していたことから、蓄積で痛めてしまったのだろう。
私の人生の中では1番大きな怪我だった。
1メートル先を歩くにも100メートルに感じるし、家の中にいても階段の登り降りや、トイレに行くことすら面倒で、億劫で。薬局屋さんの店員さんに膝のサポーターの場所を聞いて、案内してもらっている時にはびっこひいてゆっくり歩くことが精一杯の私を置いて歩くもんだから、置いていかれた私は泣きそうになったり。寝返りを打つときでさえ、布団の重みが痛みの原因になりいちいち起きては痛みに苦しんで、寝不足で窮屈で弱ったストレス過多な日常を過ごしていた。
当然、すぐに治る怪我なんかではなく、手術をするか、リハビリが必要で、ましてや一生もんの怪我だった。
そんな日常ですら辛いのだから、ライブにも行けないかもなあ。そんな弱音が頭の中で飛び交っていた。
sumikaの公式からお知らせが飛び込んできた。
それは、私の推しの片岡健太さんが急性声帯炎になり、ライブが中止、そして年内のライブ活動は彼は参加しないというものだった。
推しが苦しい状況下に立たされている事を知ると私も悔しくて悲しくて、しんどくなってしまった。それでも、その出来事はまるで無駄ではなく、私の怪我を励ましてくれるような大きな存在にもなってくれた。私だけじゃないんだ。と。
もちろん楽しみにしていたライブが中止になってしまったのは悲しかったけれど、私もそもそも足を運べるか不安だったことや、推しに無理してほしくなかったので休む決断をしてくれたこと、彼がライブ活動休止中も一緒に頑張ろうと背中を押してくれているような感覚をもらえたこと、それらは全て私を肯定して背中を押してくれた。
ライブに行けなくても、相変わらず私はYouTubeやSNSで活動を追いながら、幸せをもらう毎日を過ごした。
【次の投稿へ続く…】
推し sumika の新曲! VINCENT
良ければ聴いてください☺︎