転職か復職か悩んでいる人に読んでほしい一冊
自分は2回休職を経験して、最終的に復職を選びました。ただ、正直な話、転職するかは何度も迷いました。
転職が正解、復職が正解という単純な話ではなく、人によって、状況によって、アプローチは変わります。
僕がどんな風に考えて、最終的に復職を選んだかについては、こちらのnoteに書いています。これまでで一番読まれたnoteです。
結論から申し上げますと、「転職、復職、どちらを選んでもいい。1年かけて選んだほうを正解にしていく」がリアルな落としどころだと思います。
ただ、問題は、どうやってその決断をするかですよね。
お休み中で、すぐにでも結論を出したい方もいらっしゃると思います。
僕が助けられた本を紹介します。
著者は下園壮太さん。自衛隊の心理幹部として多くのカウンセリングを手掛け、その経験を活かしてたくさんの書籍を書いています。
この本を簡単にまとめると、「やめるやめない問題」を解決するためには、まずは心のケアをして、段階的にやっていく必要がある。その上で、心をリセットして、新しい一歩を踏み出そうという一冊です。
転職か復職で迷ったらやってほしい3つのこと
1.まずは疲れを取る
休職中や心の不調が続いているときに、人生を左右する大きな決断は避けたほうがよいと言われています。これは僕もそう思います。
ただ、復職が怖くてたまらなかったり、早く収入を得たかったりして、結論に飛びつきたい方もいるでしょう。
そんなときに、本書では「疲れ、取れていますか?」と尋ねてきます。
まずは疲れを取って、脳をクリアにして、いい決断をする準備をしましょうと呼びかけてくれます。これはとてもよいアドバイスでした。
「結論を保留にして、いったん持ち堪える」はメンタルダウンからの回復においてめちゃくちゃ大事なので、覚えておくといいです。
2.小さく動いてみる
本書では「7〜3バランス」が紹介されていて、これが一番の学びでした。
例えば、転職を考えている場合、
「続ける」が0、「やめる」が10とすると、その間には7〜3の選択肢があります。
・スキルアップの勉強をする(3)
・大学の友人に気持ちを打ち明けてみる(3)
・信頼できる同僚に相談する(4)
・転職サイトに登録する(5)
・上司や人事に退職を相談する(7)
こんな具合です。自分の中では、(3)が簡単、(7)が勇気がいる行動です。
「やめる」「やめない」の白黒思考、2択で悩むことをやめ、グレーゾーンを確認する。その中でできそうな行動を試してみる。
疲れが取れたら、小さく動いてみる。
人に相談することに、ものすごく抵抗がある人もいるでしょう。
そんな人は「やめる」ではなく「やめようか迷っている」と打ち明けたり、「同僚」ではなく「友人」に話したり、ハードルを下げてみてほしい。
ひとりで抱え込んで、極端な選択に飛びつく方が危険ですし、やっぱり人に話すと、いろいろと見えてくることがあります。
3.OODAループで考える
OODAループは、簡単に言えば、現状を確認して、小さく動いてみて、また現状を確認する。その繰り返し作業です。
PDCAサイクルは、計画を立てて、実行して…という手順を踏みますが、戦場では刻一刻と状況が変わるため、OODAループのほうが柔軟に対応できるとのことでした。
OODAは頭文字で、「Observe(観察)」「Orient(状況判断、方向づけ)」「Decide(意思決定)」「Act(実行)」なのですが
まぁ、要するに、観察して、小さく動いて、ちょっと立ち止まって、また小さく動く、そんなイメージを持ってもらえたらOKです。
おわりに
まとめると、転職か復職か迷っている人は
まずは疲れを取って、結論を保留にして、小さく動いて、自分を観察する。
をやってみてほしいです。
もちろん、主治医との相談、ご家族との相談なども必要になると思います。
今日はエッセンスだけ紹介したので、詳しくは書籍を読んでみてください。値段は1000円くらいですが、払う価値はあります。
どうか落ち着いて、じっくり考えて、ご自身にとってよい決断をしてください。応援しております。
読んでいただき、ありがとうございました。