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ナポリ人と暮らしてみれば

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大阪でナポリ料理レストランを営む僕のパートナーのモニちゃんとその父エンツォはナポリが故郷。ナポリに縁もゆかりもない僕がナポリに長期滞在してナポリ人と暮らしてみた率直な感想を淡々と…
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#イタリア料理

【はじめに】ナポリ帰省・前日譚

「イタリア人にタイチみたいな髪型の人はいない!」エンツォは僕の髪型を見てそう断言した。僕はハハハと受け流しながら、肩の下まで伸びた髪を頭上で結んで、エンツォが作ってくれた白インゲン豆のパスタをスプーンですくってハフっと頬張った。 エンツォが主語を「イタリア人」にして話すときは脳内で「“ナポリに住む”イタリア人」に変換しなくてはいけない。彼にとっては地元のナポリこそ真のイタリアなのである。 同じく白インゲン豆のパスタを食べた僕のパートナーのモニカ(以下、モニちゃん)はエンツ

八百屋で量り売りスパークリングを調達し、秘密のアペリティーボへ

レッロとカルラの家に到着した日の夜、カルラが手作りの夕食をふるまってくれることになった。カルラの料理を待っている間、レッロは「スパークリングワインを量り売りしてくれる八百屋があるから行こうよ」と提案してくれた。え、八百屋でスパークリング?面白そうじゃないか。 僕らはレッロの買い物に同行すると、確かに普通の八百屋に到着した。普通の八百屋でも僕にとっては異国の地の八百屋なので、見知らぬ八百屋の香りを鼻からいっぱいに吸い込んでナポリの空気を体に取り込んだ。 桃の匂いがする。やや

親戚が12人増えたビーチバケーション初日

てっきり、モニちゃんは海が大嫌いだと思っていた。湘南の海を「汚い」と言うし(こちらのエントリー参照)、テレビで海が映ると「怖い」と嫌がる(海洋恐怖症というらしい)からだ。ただ、どうやら「日本の(海水や砂が黒い)海が嫌い」なだけっぽいことがわかってきた。 モニちゃんはここ数年、父のエンツォと共に営むレストラン『パポッキオ』で働くようになってから、子供の頃にナポリの海で親戚たち遊んでいた記憶が鮮明によみがえっているらしく、ナポリの海は子供の頃の素敵な思い出として残っているようだ