まちに必要なもの
クラウドファンディングをスタートする前後から、以前の仕事でご一緒させていただいた方と連絡をとったりして、「しばらく会ってないのに、支援のお願いしたら、嫌がられないかな・・・」と思いながらも、後に引けない状況のため、恐る恐るお願いのメールやメッセージを送ったら、ほぼ全員が「頑張っているね~、また協力させていただくよ」とか、「ちょっと厳しいふところ事情で少ししかできなくてごめんね。でも応援してるから」とか、「まずは挑戦することが大事だから、みんなに広めとくね」というようなありがたいお返事をいただき、心から感謝しています。
そのおかげもあり、クラウドファンディング開始後16日目で目標額の6割が達成しました。(代理支援で預かっているご支援もありますので、120万円を超えています)
そのうちの一人から、久々に会いましょうというお誘いもあり、年末年始の休暇の間に会う約束もさせていただきました!
ということで、今日はクラウドファンディングの話でもなく、また旧知の人と会うという話でもないのですが、その2つの話を通じて感じたテーマでお話します。
荒木牧人さんの講演
12月14日(月)、この冬一番の冷え込みの中、昼からは行政職員向けのワークショップを開催している間に、その夕方から講演の講師を務めていただく荒木牧人さん(株式会社80%代表取締役)が、前泊で大阪府内に泊まられていたこともあり、早めに泉佐野に来られて、まち散策をしていたそうです!
風が吹き荒れる中、荒木さんはこの地域の良さを肌で感じたいと考え、まち散策をしていたんだと思います。荒木さんは、埼玉県川越市で活動されておられる建築士さんで、地元の自治会長を引き受けられたとき、日々勃発する問題と、荒木さんが住まわれていた地域の空家問題とを解決するプランを、リノベーション住宅推進協議会主催の『第3回リノベーションアイデアコンペ』に提出したところ、優秀作品賞を受賞したことで、地域に根差した活動をされ、活動を通じて知り合った方々と共に、のちの”80%”の活動へとつながったそうです。
講演では、川越市の旧大工町長屋の取り組みを中心にお話していただき、泉佐野のまち散策のお話を交えながら、最後は荒木さんの”ライフワーク”とも呼べる移動式の駄菓子販売のお話で締められ、荒木さんの人柄の良さが前面に出た講演会でした。
しかし、荒木さんにとって初となるオンライン講演会で、聴者の反応が見えないことから、お話しづらかったみたいで、
とFacebookで書かれていましたが、そんなことは全く感じさせない講演でした!
まちの取り組みを自分事として
まちづくり講演会で嶋田洋平さん(株式会社らいおん建築事務所代表取締役)がお招きしていただいた講師は、全国的に活動されている方もおられますが、大滝雄介さん(一般社団法人KOKIN 代表理事)や、中根利枝さん(wagamama代表)、そして荒木さんもそうですが、自分の暮らしている地域を大切に、そして自分事(じぶんごと)として、まちのリノベーションに取り組まれています。
宮崎晃吉さん(株式会社HAGI STUDIO 代表取締役)も谷中(やなか)を中心に活動しており、瀬川翠さん(株式会社Studio Tokyo West 代表取締役)も吉祥寺をこよなく愛して、地域密着で複数の活動を展開されています。
今まで講師として来ていただいた方々から共通することは、地域での取り組みを、自分事として取り組むために、大小の差はあれ、ビジネスとすることで自分事として取り組まれていることだと気づきました。
まちに必要なものは?
よく地域には、なにもないという言葉を聞いたりしますが、何もないのではなく、その人が見えていないからだと、荒木さんの講演を聞いた後に強く感じました。
その地域の良さは、地域の人々が当たり前すぎて気づいていないことも、荒木さんのように、他の地域から来た人にとっては大切な宝物なんですよね。
それをコンサルやらアドバイザーやらという名のもと、他での実績があるのかないのかわからない人が来て、地域の良さも知ろうとせずに、他の地域で取り組まれているやり方を持ってきて、同じことをさせようとするコンサルという名のどうしようもない人たちが多いですよね。
ひどいコンサルとかなると、情報や知識が乏しくても、単一の切り口で押し一辺倒でしか話ができない人もいるんですから・・・
実践の経験のない、机上の理論だけのコンサルはまちには不要なんですよね。
ローカルだからこそできること
大切なのはまちを動かす覚悟のあるプレイヤーです。人それぞれ状況が違うので、一人で待ちを動かすのではなく、それぞれがそれぞれの強みを活かし、弱みをフローする、そんなまちがアフターコロナ時にスタートダッシュが切れる地域だと考えています。
ローカルだからこそ、地域に根付いた人材を発掘し、育成もできるのです。ローカルとは、
ローカル【local】
[名・形動]1 その地方に限定される特有なこと。また、そのさま。風俗・自然・情緒などにいう。「番組にローカルな(の)色彩を盛る」 2 他の語と複合して用い、地方の、地方特有の、また、局地的・局所的な、の意を表す。(デジタル大辞泉より引用)
とされています。ローカルは、まさにその地域特有の歴史や文化、自然そのものなんです!
いまワーケーションというのが、一躍脚光を浴びていますが、全地域でワーケーションなんて取り組んでも、選ばれる地域、選ばれない地域があるわけですから、地域の強みを活かした他のやり方で地域の発信をすべきだと思いますけど・・・
いろいろと取り組んでいます!
泉佐野でも、バリュー・リノベーションズ・さの(VRS)が、今まさに人材の発掘と育成に取り組んでいます。
こちらは、まだ経験の浅い行政職員向けに開催したまちづくり政策形成ワークショップです。この趣旨は真の公民連携を図るうえで、行政として必要な施策はというテーマで開催しました。
こちらは、行政職員向けのワークショップの翌日に、行政職員から提案された公民連携プランを基に、地元で活動されている方々を中心に、まちづくり構想を検討していただきました。
このほか、前回のnoteでもご紹介させていただいた「なりわいテーブル」という、小商いをテーマにしたワークショップで、自分のやりたいをカタチを実現していくワークショップです。
こちらは何度も紹介しています「さの町場 まちやど実践ワークショップ」で、こちらのワークショップから、3つ目のプロジェクトが今まさに誕生しようとしています。
まちにないものを探すのではなく、まちにあるものを探し、それを活用していく考えのもと、これからもまちづくりに取り組んでいきますので、応援の程、よろしくお願いします<(_ _)>
最後に
こうしたまちづくりを進める上で、つむぎやプロジェクトに取りくんでいます。
つむぎやは、駅近くの10年以上使われていなかった物件を活用し、そこで活躍される人を発掘し、そして育成し、そこからまちに未来と希望をもって巣立つ人に送り出すための拠点です。
このnoteをお読みいただき、少しでも共感された方はこちらからご支援の程、よろしくお願いします。
残り30日を切りましたが、まだ目標額には達していません。まちの未来と希望を紡ぐ拠点となりますので、よろしくお願いします。
このつむぎやプロジェクトを通じて、この地域で関わっていただいた方とまた会う機会に恵まれ、そしてローカルだからこそ、その地域にしか出会えることがない資源があるのだとつくづく感じる師走の昼のお話でした。