コンビニコーヒーのレビュー
コーヒーが甘い。
そう聞いて、飲まないわけにはいかないのがコーヒー屋の宿命。
とくに、コンビニや大手のコーヒーに使用される豆が刷新された場合、甘い、リッチ、コクがあるといった魅力的なワードが並ぶ。
先日、買い出しの途中で寄ったファミリーマートで、「甘味焙煎コーヒー」(ブレンドS)を飲んでみた。
僕の感想は以下。
① 香りは少し焦げ目を付けた(きつね色を少し超えたぐらいの)トーストのような香ばしさ。
② 酸味はほとんど感じられない。
③ ひと口めに感じる苦味は少なく、たしかに甘さを感じる。
④ 冷めてくると苦味が現れ、甘さは弱く感じる。
⑤ 価格を考えると十分おいしい。
実際のところ、コンビニのホットコーヒーを購入する人が、十分に冷めてから飲むというのは想像しにくい。
むしろ、冷める前に飲み切る方が大半と考えれば、たしかに甘さを感じる味わい。
ところで。
コーヒーにおいて「甘さ」をつくる要因は2つある。
ひとつは品質の良さ。
野菜が甘いとか、ごはんが甘いといったタイプの、品質の良さから感じられる甘さ。
甘さのある野菜はスティック(生)で食べてもおいしい。
もうひとつはコーヒー生豆の焼き方(焙煎)。
この焙煎によって甘さを引き出すことができる。
調理の仕方と言っていい。
ちなみに、一般的な焙煎とその味わいの傾向はこう。
焙煎が浅い(浅煎り)ほど酸味が強く、苦味は弱い。
焙煎が深い(深煎り)ほど酸味は弱く、苦味が強い。
ただし、焙煎の浅い深いで甘い甘くないが決まるのではなく、それを引き出せるのはあくまで焙煎の仕方。(もちろん品質が良いうえで)
酸味があっても甘いコーヒーはあるし、苦味があっても甘いコーヒーはある。
個人的な雑感だが、日本ではコーヒーにおける酸味は苦味よりも敬遠されがち。
そのため、酸味をうまく抑えるブレンドと焙煎と品質の良い豆が選ばれている。
実際、今回のコーヒーは紹介ページにもあるように、深煎りのコーヒー豆を増量したそうなので、酸味の少ない味わいになっている。
低コストで楽しめることを思うと、コンビニコーヒーの飲み比べもおもしろそう。
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