キラキラエンジンとクチコミターボ
たとえば、ですよ。たとえば会社を車に例えるなら、その原動力はなんでしょう?
もちろん、エンジン。
そのエンジン=ビジネス、そのまんまずーっと元気なわけじゃ無いはず。
ほおっておくと時代遅れになっちゃったり、故障したりしちゃうので、エンジンが常にキラキラであり続ける努力は必然。
エンジン
パーツ1:その商品やサービスそのもの(商品性)
パーツ2:その商品やサービスが利益を上げるための仕組み(収益性)
パーツ3:その商品やサービスを価値を損なうことなく提供する仕組みの強さ(サプライチェーン)
主にこの3つのパーツで構成されるエンジン、これを動かした(ビジネスを回した)結果としてのイマはどうなのか、そのイマをしっかり見つめることで、どのパーツに問題ありそうか、が見えてくるように思います。問題が見えてくれば、その原因も見えてきて、原因が見えてくれば、解決策も見えてくる。
この3つのパーツ、それらで構成されたエンジン、時代遅れになったり、故障したりしないようにいつもキラキラに磨き上げておきたいですよね。
そのキラキラになったエンジン。
せっかくキラッキラなのに誰にも気付いてもらえなかったらそりゃ淋しいですよね。淋しいというかビジネスとしては致命的。
気付いてもらうための方法は大きくふたつありそう。
A:自ら「このエンジンすごいんです!」と発信
B:「このエンジンすごいな。。」と思ってもらい、そのひとから周りに「すごい」が伝播
Aは、お客さまになってくれそうな層にダイレクトに情報を届けるプロモーション。これは実際はエンジンがすごくなくても「すごいんです!」と言えちゃう。「へーすごいんだ。じゃあ試して見るか」➔「ん?いや大した事ないじゃん」➔「あれさ、つかってみたけど大したことないよ」が周りに伝播してディスプロモーションになってしまうシナリオも充分あり得る。だからまずはエンジンをキラキラにすることが肝要。ここでは、「エンジンがキラキラだという自信がないのにAの手法をとっちゃダメ。まずはキラキラにする努力を優先して。」と提言したい。
そしてB。エンジンがキラキラならAの手法はもちろん効果的。しかし、プロモーションにはコストがかかる。Bの骨子はプロモーションコストをかけずに「お客さまに最強のプロモーション部隊になってもらう」こと。つまり、コストをかけて声高に「すごいんです!」と捲し立てるのではなく、クチコミのきっかけをつくる。そう、キラキラエンジンにクチコミターボをつけるってこと。
特にB2Bの取引においては、91%がクチコミに影響されて商品・サービス購入・契約の意思決定をしているというデータもあったりして、クチコミターボに注力することは、(エンジンがキラキラならという前提のもと)大きな効果がありそう。
「へー。でも、どうやってクチコミの渦をおこすの?」
例えば「男前豆腐」。エンジンである豆腐自体がハイクオリティであることは大前提で、豆腐のパッケージとは思えないユニークなデザインを採用、これがおっきなクチコミ要素だとボクは思ってます。「濃厚な味わい」「とろける柔らかさ」「なめらかな食感」「国内産大豆」など豆腐としてのクオリティ(キラキラエンジン)の担保は当然、それに従来の豆腐のイメージとはかけ離れたユニークなパッケージが「めっちゃヘンなパッケージだけど美味しいんだよ。食べたことある?」というクチコミが起きる。
「考えた人すごいわ」「乃木坂な妻たち」「偉大なる発明」という名称のパン屋さんを見かけたことありますか?これも同様。エンジンである食パンは素材にこだわりまくったキラキラの一品。キラキラの食パンだけでなく、これまでにないような店名とすることがクチコミのトリガーとなってる。「知ってる?めちゃヘンな名前のパン屋。ヘンだけど旨いんだよ。」
キラキラエンジンにクチコミターボを加える。つまり、エンジンをキラキラにする努力だけでなく、クチコミを起こす仕掛け作り、これ大事じゃないですかね。どーんなビジネスにおいても適用できそうに感じてます。アナタの会社が提供する商品やサービス、競合他社よりも優っているはずなのに売上も認知度も延びない。エンジンはキラキラだけど、クチコミターボがないのかもしれません。
商品・サービスの魅せ方、すべての外部とのタッチポイントの在り方、いろいろと再考してみるとどこにどういうクチコミターボをつけることができそうか、ボンヤリと浮かんできそう、といつものように楽観的に考えてみるのでした。