ブロガーの僕は「noteを書かない」、そう決めた。
時は2014年。
mixiという閉じられたコミュニティから放たれた僕は、ブログを書いていた。何を隠そうあの大人気ブログ「きりくちぶろぐ」を書いていたのは僕だったのだ。
慣れないWordPressを使い、はじめて独自ドメインを取得し、自分だけの、自分が何でもできるインターネット上の空間を獲得した。
好きなことが書ける!
いつも考えていること、誰かに話しても誤解しかされないこと、伝わらなくて悔しい思いをしたこと、そんなことがここなら…! !
その時の開放感は、おそらくこの世界を創った神と同じだったのだと思う。
日々ブログを書いているうちに、たまに「はてブ」が3つついて、アクセス数が急増した。普段3〜10アクセスだった僕の投稿が、500人を超える日も!すごい!僕の書いたものが世界中に届いた!そんな感動を味わった。
そんなある日、友人が緑色のWebサイトを紹介してくれた。
名は「note」というみたいだ。
興奮して伝えてくる彼に、冷ややかな僕。
こっちとら、大人気ブロガーだぞ?
とはいえ使ってみないことには何も言えない。
記事を書いてみる。
書きやすい。他の部分を気にしなくていいのがいい。
というのも、そもそも自分の中にあるものを書きたかっただけで、WordPressでデザインこだわりたいわけでも、なんでもない。
noteは、「ただ、書く」に集中できる。
「めちゃええやん...」
正直そう思った。
ただ、僕にだってプライドがある。
毎日育ててきた「きりくちぶろぐ」に愛着もある。
ドメインパワーを強くして、検索でひっかかるようにもなってきた。
その時僕は、noteには書かない!
そう決めた。
そこからもブログを書き続ける日々。
ちきりんさんの真似で、終わりに決まったセリフ「おあとがよろしいようで。」をつけることで、文章だけで僕だってことを認識してもらえるようにもなった。
そして、書き方やネットの振る舞いにも慣れたのか、たまにとんでもなくバズるようになってきた。
特に
「弁護士を辞めました。」
「株式会社アカツキを辞めました。」
は半端なかった。まさかそこまで読まれるとは。
ポジティブなところだと取材の依頼や、仕事とのお話もあったし、ネガティブなところだと誹謗中傷も経験しました。
ブログは僕に色んな経験をプレゼントしてくれた。
よかった。ブログをやってたよかった。
noteに浮気しなくてよかった。
と、そんなときに、ちょっと入院することに。
別に大した病気ではないんですが、時間ができたのでこの期間に治しておこうかと。その程度のやつ。ただ、検査も含めて2週間ほどあり、PCは持ち込めない。
さて、、と。
時間があれば文章を書いていたので手持ち無沙汰に。
ふと「noteがアプリあったな...」
スマホでポチポチと書き始めた。
書きやすい。
毎日続けられるこれ。
入院期間だけのつもりだったけど、ついつい続けて、この軽さなら毎日やれるなーと。
気がついたら100本書いてた。
と、とはいえ、まだまだSEO弱いでしょnoteさん。
ぼくの「きりくちぶろぐ」のほうが...。
そしたら、衝撃のニュースが...。
これは本気だ。
こっからnoteはSEOもバリバリ上がる。
noteの時代が来る...。
そんなことを予感させるニュースでした。
なんとか「きりくちぶろぐ」をnoteに移行しようとしましたが、それも難しく断念。
僕の親友「きりくちぶろぐ」は静かに幕を閉じました。
(いまだに悲しい...😭)
今では、290記事ほどnoteで書かせてもらいました。
そこからnoteで起こった、面白い変化が2つ…。
フィクションを書くことに
昔から書くことは好きで、妄想も好きだったのに、フィクションのお話を書くことにすごくハードルがありました。
シンプルに恥ずかしい!
あと、昔っからフィクションと好きだったがゆえに、
物語が創れる人は特別な人!!
という思い込みが激しかったですね。
そんな中、すごく素敵な投稿を見かけました。
#冒頭3行選手権 とは、物語の最初の3行を書いてみる。そのあとのことはまぁしらん、というある意味ではフィクションを書くハードルを下げまくった企画です。これ、ハマりました。最高でした。早速何個か書いてみると、書ける書ける。フィクションも書ける。超楽しい。
書いてみると、フィクションも普段書くものとなんの変わりのない、試行錯誤の延長線上にあるものでした。
何も特別じゃない。普通の人が、やり続けて特別になっていくという僕の好きな、そして、僕もできることの1つだったと理解しました。
この体験から、ちょっと本腰入れて書いてみるか、と7万字ほど書いてみて、応募したら結果も出ました!
212人 / 16,848人
めちゃ嬉しいです。
ちなみに、全く評価されてないコンテストもめちゃくちゃあります。死にまくった結果、1つ誰かの目に止まったというだけです。
さらに、評価されるということはまぁ嬉しいのですが、自分の創った作品がこの世に存在することの喜びに比べれば大したことないです。「創る」事自体(ちょーーーーつらいですが)楽しいってのが本質かなと。
この場を借りて、フィクションを書く楽しさを教えてくれた野やぎさんとnoteさんに感謝を。ほんとありがとうございました。
人生の楽しさが2倍以上になりました😊
創作秘話を書くことに
もともと書くことが好きだったことから、商業出版も叶いました!
そして、noteがあるおかげで、書籍に入らなかったすべてのことをまとめるマガジンを始めることになりました。
下手したらこっちのほうが文量多くなるんじゃないかってくらい書いていってて、これもnoteならではだよなーと。
毎日投稿も余裕でできるという。
ありがたい。。
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僕は、「noteは書かない」、そう決めました。
でも今こんなnoteを書いてます。
noteはそんな存在。
8周年おめでとうございます。
おあとがよろしいようで。
(↑これ見覚えある人コメントくれためちゃ喜びますw)