Q.「個性」ってなんですか?
お手紙いただきました。
ありがとうございます。
個性…。なるほど。ご質問いただいて初めて気がついたんですが、今僕は全く「個性」というものを気にしていないなと。ただ、以前はすごく気にしていた気がするのでその辺りをお話しできたらいいのかもしれない、なんて思いました。
「個性的である」ということ、もっというと「特別である」ということにたいして憧れてた時代は他の人とすごく比較していた気がします。「友達の中では〜」「同年代の中では〜」「卒業生の中では〜」みたいな特定のコミュニティの中で唯一無二であろうとしているというか。
わかりやすい例で言うと、僕高専っていういわゆる超理系の高校に行ってたんですが、そこ出身で弁護士になったの僕くらいだと思うんですよね。すごく特別。すごく個性的。それにどやってた気もします。
他にも10年以上前に弁護士でスタートアップに入った人は特別でしたし、そこも辞めて地方移住した人も特別でした。
そんなこんなを経て、ふと「他者評価による個性」は作成可能だと理解しました。腹落ちしたというか。もう少し詳しく説明すると、誰でもポジションを取れば特別になれる、個性的と言われるとわかったという感じです。それはそのまま、「映え」というやつにも繋がるんだと思います。
その頃から多分無意識に僕はこの「他者評価による個性」というものを「ポジショニング」という言葉に置き換えて理解している気がします(ポジショニングの話とかはこの辺りを読んでもらえるといいかなっと思います)。
一方で、「自己評価による個性」は、もう勝手に出ちゃうものなわけです。生まれて、生きて、日々当たり前の日常を過ごすだけでもう「個性」は発揮されてしまっている。コントロールするとかしないとかではないんです。
僕、この「クリエイティブの授業」って本が好きなんですが、その中に"あらゆるものがあなたという箱を通してオリジナルになる"みたいな表現が出てきます。あなたが経験したこと、読んだ本、感動した出会い、そういったものが、まさに「あなた」を通すことで唯一無二のブレンドになって、表現されていく。かってに「個性」になっちゃう。だって全く同じ経験をした人なんてこの世に存在しないんだから。有史以来どころか、宇宙誕生以来。
であるならばですよ?
「個性」は探すものじゃないんです。
もうすでにあるんだから。
「個性」は表現するものなんですよ。
いかに自分というものを理解して、それをそのまま表現できるか。その形はなんでもいいと思うんです。文字を綴るでもいいし、歌うでも、踊るでも、描くでもなんでも。最初は誰かの真似から入るんだと思います。でも徐々にその真似ができない部分が出てくる。だって同じ人間がいないんだから全く同じものになんてならないんです。インターネットの世界にある「こうしたらうまくいく!」みたいなのは徐々に忘れて、「こういうのしたいな」って思ったら、それをしてみる。完全オリジナルなんて考えなくてよくて、なんかに似てるなーって思いながらでもしてみる。
冨樫義博先生、岩明均先生、小花美穂先生、鳥山明先生、赤坂アカ先生、おがきちか先生、日本橋ヨヲコ先生、そういった数々の先生たちに無意識に大量の影響を受けて、僕はこうして文章を綴ってます。これらの誰を取り入れて、誰からの影響を受けてないのかってもうとてもオリジナルだし、個性を発揮していることになる。「個性」ってそういうものなんじゃないかなって思います。
他者評価による個性は、ポジショニング。
自己評価による個性は、今まさにあなたがそこにいることそのもの。
そんなふうに言えるのかもしれません。
お手紙ありがとうございました。
おかげでうるさい頭の中を書くことができました。
よかったら、僕の文章を推してください。
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