梅雨の梅仕事、夏の豚仕事。
「セミの鳴き方と風の流れが変わった」
夫がある朝つぶやき、その日 東京は梅雨が明けた。
東京生まれ(ほぼ)東京育ちの彼の方が沖縄で生まれ育った私よりも断然、自然のことをよくわかっている。
梅雨明けとともに、4月からサポートに入らせていただいたプロジェクトのローンチがいよいよ見えてきた。
LINEでzoomで、遠隔でやり取りする日々。
オープンしてからも色々とあるかもしれないけれど、ひとまず一旦の区切りを迎える。
やり甲斐のある仕事をいただいたと同時に、頭はフル回転。
そんな時に、
「忙しかった日の最後に、梅仕事やぬか床の世話をするのは悪くない。むしろ心の安寧に良いのでは?」
そんなことを思う数ヶ月だった。
梅仕事2024
6月半ば、今年の梅仕事も諦めかけた所に、通りかかった八百屋で完熟梅を見つけた。
塩分濃度13%+黒糖1%+泡盛、こんなバランスで漬けることに。
塩はマグネシウム・カルシウム・カリウムのバランスの違う沖縄の塩3種類をブレンドした。
4, 5日して紫蘇を加え、真っ赤を通り越して紫色の梅に育った。
7月はじめ、出張中に梅酢がパックから溢れ、夜中にいそいそと入れ替えを。
香りはすっかり梅干しそのもの。
唾液腺がビッと刺激されるその時間が癒しになった。
体に水分(湿気)を含みやすい梅雨時、酸味のある香りは体を整え気分を変えるようだ。(※ 個人の感想)
香りで気を巡らせることで、体内循環が促される効果が期待できる。
この時期に梅仕事をするのは心にも体にも良いのだと、昔ながらの暮らしの知恵に敬服した。
残るは、土用干しの日程調整のみ。
ぬか床
ぬか床のメンテナンス・漬け込みもおおよそ深夜に行う。
水分を拭き取り、塩と唐辛子を足す。
他社に比べて(私調べ)圧倒的にカルシウムの多い「石垣の塩」は後味のまろやかな旨みが特徴で、野菜類によく合う。
最近のぬか漬けの好みは人参。
ちょっと贅沢に、有機栽培の甘味のある人参を選んでいる。
朝ごはんの副菜にも晩酌のお供にもなって腸活に最高、日本の発酵食文化は本当に素晴らしい。
翌朝には美味しく仕上がっているというスピード感もおそるべし。
豚仕事2024 summer
「梅仕事」という言葉があるならば、沖縄の豚肉貯蔵の手仕事は「豚仕事」と言っても良いのではないか。
沖縄にはお正月のことを「豚正月」と呼ぶ文化もある。
梅仕事が終わりに近づいてきたこのタイミングで、次は「豚仕事」に取り掛かることとする。
「スーチキー」、豚肉を塩漬け保存して熟成させる調理法だ。
沖縄から取り寄せた良質な三枚肉(皮付きのバラ肉)をじっくり熟成させていく。
もちろん沖縄の塩のブレンドにて。
時折様子をみながら、10日ほどを予定したいと思う。