徒然雲 いと恋し、インドの染織
父との面会後、時間があったので
どちらにしても今回の帰省で、マストの予定で入れていたのが
「大倉集古館」で開催中の『恋し、こがれたインドの染織』
虎ノ門のアメリカ大使館の目の前、オークラの敷地内ある美術館。
美術館へはかなり色々訪れているつもりでしたが、
まだまだ初めてのところがあります。
今回の特別展『恋し、こがれたインドの染織』は
日本画家 畠中光享コレクション
『畠中光享』名前は見たことあるような。。。
作品の一覧を見て、やはり見たことあるような。。。
仏教を題材にした作品が多い画家であるとともに
インドの細密画、染織品のコレクターで有名であるとのこと。
奈良出身の方。
その畠中光享氏の染織品コレクションの中からの展示でしたが
これが素晴らしい!!
ワタシがテキスタイルの中で一番好きな ”インド更紗”をはじめ
カシミールのウール織物、各地のシルク織物
インドから広がり、影響を受け各地の特色で染められたり織られた布たち。
美しい!
数こそそんなに多くないですが、大きさや状態のいいものが多数。
18〜19世紀のものが多く、その美しさは今でも全く変わらず
柄も発色もよく、ため息がでます。。。
木綿は、動物性のウールやシルクに比べて染めが難しいのですが
それが、あの時代にここまで美しい発色で仕上げ、
今に残るのはインドならではの技術らしい。
これまで色々な染織ものを見てきて、
コットン+ブロックプリントが一番ワタシの好きなもということになり
それはまさしく”インド更紗”なのです。
インドネシアのバティックも、かなりいいとこまできているのですが(笑)
インドネシアのコットンがワタシにはちょっと違う感じなのですよね。
でもバティックも近々学びたいとは考えてます。
性格は大雑把ですが、柄や模様は細かいものが好み。
均一に、シンメトリーに、繊細に、でもどこか大胆なデザインが好きですね。
2百年、3百年前の人々も、この繊細で鮮やかな色彩の布に惹かれ
夢中になったことは不思議なことではないですね。
館内は写真NGなのが本当に残念。
これをワタシの貧しい記憶力に留めろ。。というのは至難のワザだわ。
カタログも見ましたが、小さかったのでいまいちで入手せず。
また見に行きたい。
後期の展示もあるので、それもぜひ見てみたい。
ワタシも欲しい!と思った美しい布たちでした。
テラスは撮影OKでしたので、ちょっとかわった趣向のデザインを撮ってみた。
5年半かけた改修工事から2019年にリニューアルオープンしたとのこと。
かなり中国風な外観と各所ディテールです。
久々に都内での美術館訪問。
本当はもう一件行きたいところがあったのですが
どうも、美術館や寺社仏閣は一つだけで印象を残したく
複数はやはりやめました。
今回は溜池山王駅から歩いたのですが
この辺りもだいぶ開発が進み、様子が変わりつつあるよう。
でも変わらない街並みも。
せっかくなので表参道で下車、懐かしいお店でひと休み。
スパイラルのすぐ近くの路地を入ったビルの2階にあるカフェ。
ここ、相当昔からあるわ。
ワタシが学生の頃、この先の「小原流会館」の地下の「ふーみん」で
バイトしていた時に知ったのが行くようになったきっかけ。
その頃から老舗感があったような。。。
学生時代は飲食系と設計事務所をいつも掛け持ちでバイトするスタイルだった。
学生だけどかなり渋い趣味だったので、
ちょっと頑張って高いコーヒーを飲みにきたもの。
その後も青山、表参道エリアとは縁があり、たまに寄っていたお店。
まだまだ健在で嬉しい。
店内も変わるどころか、古さがいい具合に磨きがかかっている。
ただ、客層の雰囲気が変わったような。。。
落ち着く感じはそのまま。
久々に短い時間でピンポイントの訪問でしたが
まだまだ変化する東京の様子を垣間見た、東京散歩でした。
美術館、博物館に行くと、インフォメーションコーナーのようなところに
今後や他の美術館のチラシが置いてあり、それをいつもいろいろもらってきます。
まず、印刷物としてなかなか素敵なものが多いのです!
内容というかタイトルなども惹かれるものがあり、
「次、これ行ってみよう!」と情報収集。
映画を観に行った時に予告を見て、観たくなり行き、また予告をみて。。。。
予告の連鎖的なものに陥る法則(笑)
東京の喧騒、人の多さ、いろいろ嫌いなところもありますが
情報の多さ、イベント企画の多種多様性はやはり他にはない量と質。
東京にいる時は当たり前のように得ていたものですが
地方に住んで、それに関してはかなり選択肢が少ないことを実感中。
でもそれ以上の恩恵があるので特に不満もありません。
新しい東京、懐かしい東京を歩いた
処暑、暑い東京の一日。