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たまに短歌 大晦日
大晦日巡った先に今があり
見てきたような見たことない日
おおみそか めぐったさきに いまがあり
みてきたような みたことないひ
これからツレの実家に出かけるのだが、つい先日行ってきたばかりのような気がしている。今年は元旦に大きな地震があり、帰りの新幹線がどうなるかと思ったが、予約していた列車は大宮までは時刻通りの運行だった。そこから変わり映えのしない毎日が過ぎ、当たり前にいろいろあったが、ただ、いつもに増して暑い夏が印象的だった。ようやく落ち着いたと思ったら旧に冷え込んだが、それでも自分が子供の頃はもっと寒かった。そんなこんなで今がある。幽体離脱ではないが、近頃なんとなく世間が以前よりも遠くに感じられるようになった。生活の実務では瑣末な雑事がたくさんあって呑気なわけではないのだが、実はどれもこれもどうでもいいことばかりだ、と思えるようになった。晦日だ正月だというが、時間の刻みや暦は世間の方便であって、そういう刻みを踏み越えたからといって、それだけでどうこうなるものではない。やっぱり呑気だ。ほかにどうしようもない。
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