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2024年

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記事一覧

蛇足2 『すべての、白いものたちの』

白とか命とかの話を読んだら、それを汚すもののことが思い浮かんだ。わざわざ汚い話を書き記さ…

熊本熊
8日前
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蛇足1 『すべての、白いものたちの』

blancとblackは同じ語源であるとのことだが、英語(ゲルマン語系)のblackの語源がフランス語…

熊本熊
9日前
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東直子 『とりつくしま』 ちくま文庫

『広辞苑』を紐解いてみたら、「とりつくしま」という見出し語はない。「とりつく【取り付く】…

熊本熊
11日前
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山川方夫 著 日下三蔵 編 『長くて短い一年 ショートショート集成2』 ちくま文庫

総じて『ショートショート集成1』よりも個々の話が長めになっている。長くても面白ければいい…

熊本熊
2週間前
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山川方夫 著 日下三蔵 編 『箱の中のあなた ショートショート集成1』 ちくま文庫

たまに行くマッサージ店が入居している駅ビルにある書店で購入。ここはいつも何かしらミニ企画…

熊本熊
3週間前
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たまに短歌 いろはにほへと

あかさたないろはにほへとちりぬるを 一夜人世に出逢う必然 あかさたな いろはにほへと ち…

熊本熊
3週間前
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たまに短歌 誰もいなくなる

思うこと口に出したら罪になる やがて哀しき浮世の暮らし おもうこと くちにだしたら つみになる やがてかなしき うきよのくらし 職場でパワハラ・セクハラ研修があった。講師は大手法律事務所の弁護士。1時間半たっぷり語った。実際の訴訟で認定された損害賠償額は数十万円規模が多いようなので、訴訟にかかる費用を考えると、その手の訴訟はカネの問題ではなさそうだ。しかし、刑事事件となる場合もあるので、そうなるとタダ事ではない。尤も、刑事犯になることをどのように捉えるか次第だが。 セク

夏目漱石 『こころ』 新潮文庫

『痴人の愛』とともに手元に残った一冊。 若いなぁ、というのが本書を読んでの感想。漱石は49…

熊本熊
1か月前
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たまに短歌 同窓かい?

「よ、しばらく」親しき会話交わしつつ しばらくかかる記憶発掘 よ、しばらく したしきかい…

熊本熊
1か月前
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たまに短歌 滋賀県長浜市・彦根市 2024年9月29日から10月2日 備忘録エンドロール

いつになく記し置きたいこと多く 駄文重ねる秋の夕暮れ いつになく しるしおきたい ことお…

熊本熊
1か月前
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たまに短歌 滋賀県彦根市 2024年10月2日 主流派の矜持

昔から暮らしのなかで城仰ぐ 背筋が伸びて遠くが見える むかしから くらしのなかで しろあ…

熊本熊
1か月前
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たまに短歌 滋賀県長浜市9 2024年9月30日 絵に描いたような安直

神仏出世大名天下人 賽銭だけであやかるつもり かみほとけ しゅっせだいみょう てんかびと …

熊本熊
1か月前
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たまに短歌 滋賀県長浜市8 2024年10月1日 観音の里

観音を守る人在る里に住む 人の居る里心ある里 かんのんを まもるひとある さとにすむ ひと…

熊本熊
1か月前
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たまに短歌 滋賀県長浜市7 2024年10月1日 かくれ里

誰が為に仏を守り神祀る 誰が為でなく我が為でなし たがために ほとけをまもり かみまつる たがためでなく わがためでなし ここで竹生島と菅浦の位置関係を確認しておく。琵琶湖の北側の湖畔はかなり入り組んでいる。43万年前に形成された世界屈指の古代湖の一つで、地形としては丸くなってもよさそうなものだが、日本列島周辺の地殻活動はよほど活発らしい。湖底の地形も複雑だ。湖の最深部というのは、漠然と真ん中あたりだと思い込みがちだが、高島市を流れる安曇川の河口沖で、水深104mである。