寂しさをにじませる人-長濱ねる『たゆたう』/書評未満#3
夜に書く文章には治外法権が ある。
「僕は長濱ねるが好き。何てったて可愛い。ただ、彼女の文 章を読むまで理由が分からな かった。それは悲しみだと思 う。
ここに居たいと同時にあそこ に行きたいと思う。人間は常時矛盾する。通常、それを受け流して同一性を保つ。けれども彼女は生真面目。その矛盾に耐えられないだと感じた。
僕は寂しいと感じて、それが 滲み出ている人が好きなんだ。そして、何者でもないし、何者にもなれない人が好きなんだ。悩んでいる姿がとても人間だと感じさせてくれる。
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