見出し画像

仕事のオンオフの話

30歳、地方公務員1年目の私が、仕事の「オンオフ」について話そうと思う。多くの人が「仕事は仕事、プライベートはプライベート」ときっちり分けるべきだと考えているかもしれない。でも、結論から言えば、私はその必要はないと思っている。むしろ、オンオフを切り替えずに生きた方が楽だし、充実するというのが私の考えだ。

オンオフを切り替えることの違和感

「休日のリフレッシュ法」や「効率的な気分転換」を期待している人には申し訳ないけど、私はそういう話をする気はない。なぜなら、休日に完全にオフになろうとすること自体が、逆にストレスを生むからだ。

例えば、休日に水族館に行ったとする。目の前のペンギンやイルカたちに集中しようとしても、ふと頭の片隅に「月曜日の会議、どうしよう」とか「まだやりかけの仕事があったな」といった考えがよぎることがないだろうか?そういう瞬間が少しでもあるなら、完全なオフなんて無理だ。むしろ、ずっとオンの状態で、そういう思考が浮かぶのを自然に受け入れた方が楽だし、現実的だと思う。

「常にオン」という生き方

オンオフを切り替えずに生きるというのは、車で言えば「エンジンをかけっぱなし」の状態に近い。確かにエンジンを止めた方が燃料(つまり体力)を節約できるように思えるかもしれない。でも実際には、エンジンを完全に止めて、また再始動させる方がエネルギーを使う。これは仕事でも同じだ。

月曜日の朝がしんどいと感じる人は多いだろう。あの憂鬱さの正体は何か?それは日曜日に無理やりオフになろうとしたせいで、月曜日にエンジンをかけ直す必要があるからだ。この再始動が、実は一番エネルギーを奪う。だから私は、「オンのままでいる方が楽」という結論に至った。

もちろん、ずっとエンジンをかけっぱなしにしていると燃料は減る。けれど、その状態を維持することで、いざという時にすぐ動き出せる。この「アイドリング状態」こそ、私が推奨する生き方だ。

オフが人を老けさせる理由

オンオフを切り替えずに生きるべき理由はもう一つある。それは、「オフ」が人を老化させるからだ。芸能人が引退後に急激に老け込むのを見たことがないだろうか?ほんの数年テレビに出なくなっただけなのに、「え、あの人こんなに老けた?」と思うことがあるだろう。それは、オンの状態で張り詰めていた緊張感が消えると、一気に老化が進むからだ。

人間にとって、適度なストレスやプレッシャーは必要だと思う。例えば、野菜や果物も、あえてストレスを与えることで甘みが増す。同じように、人間も全くストレスがない状態では成長しないし、むしろ退化する。完全なオフは、心も体も鈍らせるだけだ。

ニート生活で感じた「オフの弊害」

私は以前、2年間ニートをしていたことがある。毎日が休日で、何のストレスもない生活を送っていた。でも、その生活が楽しかったかと言えば、実はそうでもなかった。自由な時間があるはずなのに、やりがいや達成感がなく、むしろ虚しさを感じていた。

今思えば、少しのプレッシャーがあった方が、日々に張りが出るのだと気づいた。ストレスのない生活は一見魅力的に思えるが、そこには何も生まれない。人間は多少の負荷がかかっている方が、バランスが取れるのだ。

「ずっとオン」のすすめ

「死ぬまで現役」という言葉があるが、これは本当にその通りだと思う。年を取っても何かに打ち込んでいる人は、若々しいし、生き生きしている。一方で、仕事を完全にやめてオフモードに入ると、一気に老け込んでしまう人もいる。

もちろん、「オンで居続ける」という考え方は、全ての人に合うわけではないだろう。だが、少なくとも「オンオフを切り替えない」という選択肢を試してみる価値はあると思う。常にアイドリング状態でいることで、日々の生活がスムーズになり、余計なエネルギーを消耗しなくて済む。オフを作ることに苦しんでいる人には、ぜひこの方法を勧めたい。

「オンオフを切り替える」という固定観念を手放して、もっと自然体で仕事に向き合う。それが、楽に生きるコツなのかもしれない。

いいなと思ったら応援しよう!