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公務員で働いている人たちの特徴

地方公務員1年目、30歳の私が、内部の視点から「公務員にはどんな人がいるのか」について率直に述べる。公務員の働き方や職場環境についてネット上には表面的な情報ばかりだが、ここでは年齢層や能力別に掘り下げて説明する。

結論を先に言うと、公務員の職場では「2割がよく働き、6割が普通、2割がほとんど働かない」という働きアリの法則がそのまま当てはまる。ただし、これだけでは不十分だ。年代別や有能・無能の分布を加味すると、公務員組織の本質がより鮮明に見えてくる。

よく働く2割:20~50代の奮闘層

「よく働く2割」の特徴は年代によって異なる。

1. 20~30代:無能が必死に量をこなす層

この年代でよく働くのは、意外にも「無能」な人が多い。彼らは能力不足を認識しており、周囲の有能な同僚に追いつこうと必死に努力する。言い換えれば、「量で質をカバー」している状態だ。
一般企業の若手エースが出世欲や高い能力で結果を出すのとは対照的に、公務員の若手は「足りない能力を補うために働く」ケースが目立つ。

2. 40~50代:有能がしわ寄せを背負う層

この年代でよく働く人は、基本的に有能な人材だ。彼らは組織の中心として、若手のミスのフォローや無能な同僚の分まで仕事をこなしている。自治体が回っているのは、この層の存在が大きい。しかし、頑張る理由は「出世欲」ではなく、周囲からの期待や組織の慣習的な構造が大きい。

3. 60代:ほぼ皆無

定年間近の60代で「よく働く人」はいないと言っていい。理由は明白で、退職が目前に迫る中でモチベーションを保つのは難しいからだ。この年代でバリバリ働く人がいる場合、それは既に市長や特別職の立場にいる人であり、一般職の中にはほぼ存在しない。

普通に働く6割:最も多いがムラのある層

1. 20~30代:能力に応じた適度な働き方

有能な若手は、仕事を「ほどほど」にこなす傾向が強い。理由は明確で、無能な同僚の分まで仕事を抱え込むことを避けるためだ。能力が高い分、負担が増えることを察知しており、自らブレーキをかける。この結果、若手の中で「普通に働く」層が最も多くなる。もちろん無能だが働くことも面倒だと思っている人もいる。

2. 40~50代:責任感で最低限働く層

この年代の「普通に働く」層は、責任感と家庭を支える必要性から最低限の仕事はこなす。ただし、それ以上の成長や挑戦には興味を示さない。昇進の可能性が薄いことを理解しており、「現状維持」が基本スタンスだ。

3. 60代:良きアドバイザーとしての役割

この層で普通に働く人は、基本的に「良い人」だ。自ら進んで働きはしないが、若手へのアドバイスや相談役として機能する。60代でそこそこ働いてくれたら御の字である。

ほとんど働かない2割:40~60代の「諦め」層

1. 40~50代:無能で”諦めた”人々

ここで驚くべきは、40~50代の「働かない層」の多さだ。この層には、以下の特徴がある。
• 役職に就けなかった無能層。
• デジタル化や新しい働き方に適応できず、現場から取り残された人々。
• 下の世代に追い越され、上の世代に抑えられる「中途半端な立場」の人。

年功序列で一定の給与が保証され、クビになる心配もないため、積極的に働かない選択をしている。若手からすれば「邪魔な存在」だが、組織の構造上避けられない問題でもある。

2. 60代:働かないのが前提

60代になると、ほとんどの人が働く意欲を失っている。給与が上がらないうえ、退職までの数年間を「無難に過ごす」ことが最優先となるからだ。積極的に動く60代がいるとすれば、それは何かしら「異常」なケースだ。

公務員職場の本質:有能と無能が共存する環境

公務員組織は、有能な人材が無能な人材を支える構造が基本だ。特に若手の有能層は本来「自治体の希望」となるべきだが、無能な同僚の尻拭いを強いられるため、働き方に制限をかけざるを得ない。また、無能な中堅層が多いことが、組織全体の停滞感を生み出している。

公務員を目指す人へのメッセージ

もしこれを読んで公務員を目指そうと思うなら、以下の点を覚えておいてほしい。
1. 公務員には無能でも居場所があるが、有能すぎると損をする。
2. 無能が多い組織に耐えられる「忍耐力」が必要だ。
3. 自分の能力に応じて、どの層で働くかを早めに見極めること。

公務員組織は「安定」を求める人にとって理想的な環境だが、効率性や成果を重視する人には向かない。内部事情を知った上で、自分の人生に合う選択をしてほしい。

最後に補足だが、公務員に悪い人はほとんどいない。基本的に皆いい人である。いい人だからこそ公務員のこの構造を変えるのは難しい。

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