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おさなごころを、きみに
東京都現代美術館で開催中の「おさなごころを、きみに」展へ行きました。
本展は、かつてこどもだった私たち―大人が忘れてしまったクリエイティブな「おさなごころ」を思い起こし、メディアテクノロジーによる作品や映像を通して、こどもと大人が一緒に楽しめる展覧会です。触覚、身体、音と言葉、忘却、宇宙などをテーマとした空間を巡りながら、インタラクティブ体験、身体表現、音や文字による作品資料や映像上映、東京都現代美術館のコレクション展示を体験します。(東京都現代美術館HPより)
展示は5つのゾーンで構成されています。
・はじめに…ビーズや結晶を、じっとみつめてみよう。8Kって、こまかいところまですごくきれい。
・からだとしょっかく…「ふるえ」にさわって、かんじてみよう。アンドロイドとにんげん、どこがちがう?
・おととことば…ここでポーズをとって写真をとってみよう!大きな本と、いろいろなことば。
・ぼうきゃく…ここで新しい名前をもらえるよ。
・ぎんが…ぎんがをこえて、もういちど会えるかな?
入場するとまず目にするのが
のらもじ?
のらもじとは・・・
古い町並みには、洗練されていないけれど個性的で味のある文字がたくさんあります。このプロジェクトは、そんなステキな文字たちを「のらもじ」と名付け、それを 発見 → 分析 → フォント化 を進めていく活動です。(のらもじ発見プロジェクト)
歴史ある商店街などで見かける手書きの文字などをフォント化して店主さんにお渡ししたりしている、途方もなくクリエイティビティに溢れるすごい活動です。
見たことあるような味のある文字群。あなたの苗字はあるでしょうか。
ポップでキッチュなソーシャル・ディスタンス。
名和晃平さんの"PixCell-Bambi #10 "という作品。インターネットで収集した剥製にガラスビーズやアクリルの球を貼り付けているそうです。
吉岡徳仁さんの"ROSE"という作品。薔薇を結晶化させたらしいです。凍っているように見えますね。吉岡徳仁さんは東京オリンピック2020の聖火リレートーチをデザイン・監修された方です。
謎の小部屋が現れます。プロジェクターで映し出された二つの画面。左の画面には年齢・性別や職業が書かれています。右の画面には風呂や食事、仕事といったアイコン。それらが示すものとは…?
テニスゲームの画面とその前に置かれた二つのボード。どうやら二人で遊ぶもののようですが、このボードでテニスをすると思いきや・・・。
あの人のドキドキをいつでも感じることができてしまう装置。
一体どういうことなのでしょうか。照
そしてさらに進んでいくと、グリーンバックのステージと照明機材とカメラ機材、撮影しているらしきスタッフさん、演技指導されているスタッフさん。
壁にはこれまで撮影されてきたと思われるたくさんの人たちの映像。この映像を見ると瞬時にここで何が行われているかを察します。(こちらで見ることができます)
その後は、様々なゲームや勝手に新しい名前を命名される装置などがありましたが、ヒーローの動画のインパクトが凄まじかったので中々内容が頭に入ってきませんでした。そんな急に49代続く岩戸家を継がされても…!
全体を通してみると、アートや音楽、映像などが盛り込まれていて、新しいゲームに触れるワクワク感や、小さい時に憧れたヒーローになりきること、昔どこかで見たもの、宇宙ってどうなってるの?とした疑問など、統一感こそないものの、子供向けでもなく、大人の誰しもが持つ"おさなごころ"に響くものだったと思います。
帰りがけに見せられる、あそびごころ。