トランプ氏の大統領選挙勝利による、米国株・経済・為替の影響について!インフレと金利はどうなるのか!?
アメリ経済〜トランプ氏勝利の影響〜
今回の米大統領選挙は株式市場などに大きな影響を与えました。これについて詳しく解説していきます。
--インフレと金利--
市場ではトランプ氏が大統領に就任するとインフレ圧力が増すと言われております。
下記のような理由があります。
●各国への関税引き上げ
全貿易相手国に関税を設けるとして、輸入品に対して一律10%~20%の関税を予定しています。中国に対して関税はさらに高く、60%以上の関税をかける方針です。
関税をかけることで物の値段が上がり、インフレの上昇圧力になります。
●移民政策
トランプ氏は以前から厳格な移民政策を掲げており、不法移民対策として「アメリカ市場最大の強制送還作戦」を実施すると宣言しています。
移民がいなくなることで従業員が足りなくなり、賃金が上がるなどし、インフレ上昇につながります。
●更なる財政赤字
トランプ氏の政策では財政赤字を抑制することは考えておらず、むしろ財政赤字が悪化すると市場は予想しております。
政府が資金を捻出するために、国債を発行することでインフレ圧力が上昇します。
以上の理由でインフレの上昇が予測されており、今までFRBにて利下げムードになっておりましたが、予想がつかなくなってまいりました。
FRBは労働市場を守りながらインフレ率を2%の目標まで引き下げることを目指しておりましたが、これからはされに難しくなってきております。
11月のFRBによる利下げは0.25%の予測でしたが、トランプ大統領の影響力が注目です。
--米国債--
規制緩和から現在までトランプ大統領の政策提案は財政赤字を膨らませ、インフレが再燃されることを市場は予測しております。米国債はすでに反応を示しており、2年、5年、10年、30年国債の利回りは7月以来の高水準に跳ね上がっている。
米長期金利が上昇すると株価は下落する可能性が高まります。今後も米長期金利の上昇が続くようであれば警戒する必要があります。
--米国株--
トランプ氏が米大統領に就任したことにより、米国株式市場は記録的な上昇しました。
NYダウ :3.57%(前日比)・43,729(終値)
NASDAQ:2.95%(前日比)・18,983(終値)
S&P500 :2.53%(前日比)・5,929(終値)
以上の主要3指数は最高値を更新しました。トランプ氏が経済成長を促進する政策を進め、米企業の収益を上昇することが期待されました。
●小型株:トランプ氏の貿易スタンスから恩恵を受けやすいこともあり、大きく上昇いたしました。
●銀行株:トランプ氏の公約で減税や規制緩和が銀行業界の後押しになることで、銀行株が全体的に買われました。
●大型ハイテク株:こちらも全体的に上昇しており、その中でもテスラは14%以上の上昇がありました。これはトランプ氏とイーロン・マスク氏が特別な関係であることが影響したと予測されます。
●鉄鋼株:米国の鉄鋼業界で株価が急騰しました。トランプ氏は選挙運動を通じて、国内産業と雇用を守るため、輸入品に追加関税をかけると表明。これを受けて、米スチール、ニューコア、クリーブランド・クリフス、スチール・ダイナミクスなど大手鉄鋼会社の株価が10%以上上昇し、S&P鉄鋼サブ産業指数も約15年ぶりの大幅な14%増を記録しました。
--為替(ドル円)--
市場はトランプ氏の政策からインフレが起こり、米金利の上昇が予測され、米国債利回りが急上昇していおります。この影響もありドル高が進み、ドル円は154円を推移しております。
--コモディティ--
●原油:トランプ氏の当選でドルが急上昇し、商品価格に下押し圧力がかかりましが、トランプ氏の原油市場に与える影響が注目され、原油価格は上昇に転じました。トランプ政権の下では国内石油生産が強化され、イランへの制裁が再強化される可能性が高いと見られています。
WTI原油は72ドルを超えました。トランプ氏の政策が中国への新たな関税の導入などで供給増加の懸念をもたらし、原油相場にはリスク要因になる可能性があります。
●金(ゴールド):トランプ氏が大統領選挙で勝利したため、ドルが大きく上昇し、金価格は大幅に下落しました。ドルが高くなると金は下落の傾向があります。
トランプ氏が大統領に就任したため、一時的に金価格の下落に転じましたが、今後の貿易・地政学リスク・米経済の動きによって金(ゴールド)は再度大きく上昇する可能性があります。
トランプ氏の政策からインフレ上昇が予測されており、インフレは金価格を押し上げる材料の1つです。
●仮想通貨:トランプ氏が勝利したことを受けビットコインを筆頭に仮想通貨の価格大きく上昇いたしました。仮想通貨はボラティリティの強いため警戒が必要です。