安くしたら買ってあげると言われ、断った話
売上5500円/0.5h、声をかけた人数17人、購入者3名、2023/8/2🌃
はじめに
みなさんこんにちは!
フルーツボーイ中村です。
今回は北区王子駅周辺での夜の行商!
私は「行商」という生の人間に会える仕事を利用して、人間の本質を研究している
自称
哲学実践家です。
あらゆる哲学書を読めば「人間の本質とは、、」という答えが載っていますが、リアルの人間に会うことで座学ではなく、体感で答えを見つけよう!って感じです
さぁ
今回も人間についての考察が深まりましたのでそれを共有したいと思います。
それでは行きましょう!
ベンチに座っている二人組に声をかけると
時刻は23:30(おそ!)
王子駅のバスターミナルには最終バスを待ち並ぶ長蛇の列が。
10メートル先にベンチに座って話している二人組に話しかけました。
先輩後輩の関係なのか、なんとなく上下がある雰囲気の中(先輩側が後輩に指導しているような)、私は先輩側に声を掛けました。
「お話し中、すいませーん」
「???」
いつものパターン。
深夜に訳の分からないヤツに声をかけられて???にならない人間はいません。
私はこれまでに35万人以上に声をかけてきて、この???には感情がセットになっていることが分かりました。そして私の声掛けにより、それらの感情は体の反応として表れるということが分かったのです。
大事なのは心ではなく「体」に紐づいていること
大げさに言えば、私が声をかけたことで、*震えや発汗(=驚きや不安の表れ)みたいに生理現象のように現れる、みたいな感じです。それは蚊に刺されて皮膚が赤くなるようで、自分の意志でコントロールできないというニュアンスを含みます。
*「体と紐づいている」を掴んでいただくための極端な例です。震えや発汗が表れるようなお声掛けはしておりませんのでご承知おきを!笑)
*詳細はこちらから
さて
今回は、声をかけた瞬間、眉が下がり、にらみ顔になったため、
私は「怒り」や「いらいら」の感情を刺激したなと感じました。
「なに?」
と一言。
眉間にしわが寄り、さらに「怒り」を助長したな、、
うーー、怖いなぁ、、、
と思いながら、まずは自己紹介
「今一人一人に声をかけてまして、」
すると、食い気味で
「一人一人はうそ!全員に声かけてないよね?あそこにいる人たちに声かけた?」
とバスの行列を指差し
「あそこにも歩いてるよ!はい、声かけてー」
と別の人を指さし、畳みかけてきました。
「あー、厄介な人に声かけてしまったな。。」
と思いつつ、私がやっているのは人間の研究。このような特徴的な男性はむしろ絶好の機会。あえてこの男性に「クリンチ」します。
また、この時、同時に私の環境の鎧も反応しているのに気づきます
(*「厄介な人」は事実ではなく、私の過去の体験によって作られた環境の鎧のしわざ。「環境の鎧」を初めて聞いた人は「過去のイメージを引っ張り出して、目の前の人を当てはめている」と理解してもオーケーです☺)
「買ってあげるよ」のスタンス
「失礼しました!確かに一人一人には声かけてないですね!笑」
といい、名刺を渡して、仕事の内容を伝えます。
「えーー笑、やってることおかしいでしょ、君」
「ですよね~、でもガチでやってます笑、僕、中村って言います!」
「いやいやいや笑」
、
、
、
、
3ターンほど会話をしたら、「茶化す」雰囲気に移っていくのが分かりました。
このパターンもたまにあります。
「まじウケるんだけど、、ヤバいでしょ、この時間に笑」
「やめた方がいいよ、こんな仕事」
からかう感じで私を挑発してきます。
「ヤバいっすよねー!笑。でも結構真剣です、めっっっちゃおいしい桃なんですけど、どうですか?」
挑発には乗らず真面目に答えます。
桃を見せ、3つで1000円であることを伝えると
「いやいや高いっしょ笑」
「ですよねー!味に自信があるんで高いんです。」
「いやいやいきなり声かけておいて、それはないわ。もし安くするんだったら買ってあげるよ」
このパターンもおなじみ。
もちろん、おまけを仕掛けてくるお客様はいるのですが、私はこの場合、基本的におまけしません。
なぜなら、適正価格で売っているから。価格を下げることは農家さんの価値を下げることにもなるからです。
「すみません!農家さんの価値も下がるので安くできません」
さて、ここがターニングポイントです。この男性に限らず、すべてのお客様にとって、
この場面はギャップを感じるかもしれません。
想像するに
お客様は「こんな夜の果物屋、誰も買ってくれないだろうから、ちょっとくらい安くしても買えるでしょ」と、なんとなく私を下に見ているというか、高をくくっているというか。
おそらく想定では私が「もちろんです!助けてくれてありがとうございます!」と、なんなら懇願するくらいの勢いで、その提案を受け入れるだろう、と思っているかもしれません。
しかし、私は安くしません。
だから、肩透かしを食らうわけです。
この男性も同様なリアクション。え??っと明らかに戸惑っている表情になりました。
ちなみに余談ですが
「困っているから助ける」とか「買ってあげる」という気持ち自体はとてもうれしいので、私もしっぽをブンブン振って
「あざす!嬉しいです!」
といってがっつり懐に入るのですがw
「安くするなら」
というフレーズは私にとっては一線を越えており、断ってもなお、しつこくおまけを迫るようであれば、こちらの方から
「じゃあ、やめておきましょう!お時間いただきすみませんでした」
と切ってしまいます。
同じように、この男性のことを切ろうと思ったのですが、
「いや、困ってるんでしょ、楽になるよ、買ってあげるよ」
と、なぜか食い下がってきました。
「いや大丈夫ですよ、これが適正価格なので下げられないので」
終盤は、購入したい男性(しかも「助けてあげるよ」というニュアンスを残したい感じ)と、売りたくない私の謎の押し問答が繰り広げられましたw
しびれを切らした私が桃を片付けようとすると、、、
「いや、っていうかまたコレ、声かけて売るんでしょ?大変だって、、」
と「俺に売ってくれ」という心の声が聞こえてくるようでした。、
「大丈夫です!他の人に声かけるので。またご縁がありましたらお願いします!」
と、笑顔で去りました。
片づけて去るまでの間、男性は終始無言、少しバツが悪そうでした。
「、、、、、、、」
ボーっとこちらを見ているのを背中で感じながら、私は次のお客さんに声をかけに行くのでした。
今回の学び
さて、今回の学びはずばり
「自分を大きく見せる鎧」
を発見した
ということです。
具体的に言うと
後輩の前で見栄を張る、前言撤回するのがダサい、みたいな鎧をこの男性が身につけているなぁと思いました。(別に悪いと言っているわけではありません。男性のことを言っているわけではなく、男性の「鎧」の話をしています。)
ここからはあくまでも私の想像ですが
きっと彼の中では人間関係は上と下が前提にあり(後輩に対する雰囲気からも感じたのですが)、私のことを明らかに下に見ている感じでした。
それは私が話し始めた時から表情や私に対する振る舞いからもわかります。
そして
私が「安くしません」と言った時の戸惑った表情とそこからの焦り。私の真剣さが伝わり、茶化していた自分の器が小さく見えてしまったのか、それでも上下のポジションは維持したいから、何とか購入して立場を維持したい、、みたいな感じでしょうか。
そういった「自分を大きく見せる鎧」が見えたのです。
最後に
このように書くと、この男性をディスっているように聞こえますが、そうではありません。私も「自分を大きくする鎧」を身につけることがあります。それこそ、金欠なのに後輩に平気な顔してご飯をおごったりとか、女性の前ではチョット自分をことを盛って紹介したりとか(恥ずい)
実は
人間の構造を理解してほしいので、あえてこのように書きました。「自分を大きく見せる鎧」は彼の外側にべっとりと張り付いているものであり、環境によって作られたものであるということ。彼の本質はその内側に隠れているということに気づいてほしいのです。
人間は社会的動物であるということ。
男性は子供のころからこれまでに様々な経験をすることで、この鎧を形成してきたのだと想像します。この鎧のおかげで彼はある一定の成果をとってきたでしょうし、その代償も払っているでしょう。大人になった今でもこの鎧を着続けることのメリットとデメリットをわかっていることでしょう。
でも
その鎧=自分自身となっていないだろうか。
ここが見ていくポイントです。もしそうなっていたら、少し視点を変えてみては?というのが私の提案なのです。
「自分を大きく見せる鎧」はあくまでも鎧であり、あなた自身ではない、言うならば、あなたはこの鎧を「試着」しているだけ、ということ。
本質はその内側に隠れているということ。
おっと。。。
これ以上先に行くと私の研究テーマに突入していきますので、今回はこの辺で。
興味のある方は是非私の研究を追ってください。
それではまた!