中身の無い経験
人は通常自分が経験した事のある事象についてしか話せない。
その経験さえも人によって感じ方はそれぞれだ。
なのに中には経験していないからこそ雄弁に語る輩がいる。
知らないからこそ言える言葉がいくらでも飛び出して来る。
先入観、固定観念、常識、価値観、思い込み
正直に言うとこの手の輩はタチが悪い。
全くもって無責任だからだ。
SNSやマスメディア、安っぽい本などの情報に踊らされ本気で信じ込む。
そしてそれを声高に語るのだ。
「自分の言っている言葉は、持っている情報は必ず正しい」と正確なソースさえ示せないのにやたらと広めておきながら、実は間違っていたと知ると簡単に掌を返す。
私にはそういう人間が何をしたいのかよく分からない。
それこそ想像で言うなら「話題の中心に居たいだけの寂しがり屋」のように思える。
自分を見て欲しくて仕方無いのではないだろうか。
孤独に慣れていないから群れたいのではないだろうか。
それとも…
本当に寂しい人なのではないだろうか。
寂しくて辛くて道を見失っているのではないだろうか。
だとすればそういう人は世の中に沢山いるのだろう。
家族が居ようが恋人が居ようが友人が居ようが寂しさを感じるタイミングなどいくらでもある。
孤独に慣れていない人にとっては苦痛だろう。
注目を集める手段として他人を振り回すのは非常に迷惑な話だが、少なくとも同情するのは無理だ。
自分可愛さ故に他人を貶めても罪悪感を感じず学ばず省みない、そういう人間は変わらない。
そして手酷いしっぺ返しを食らうのがオチだ。
自分が本当に信じるべきは他人が垂れ流す情報に非ず。
自分の目で見て身をもって経験していきたい。
私はまだ経験を続けたい。
他人の事は他人事。
私も自分が一番可愛いに違いないのだ。