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【暇人日記】わたしによる、わたしのための誕生日会を開催した


誕生日には、仕事を入れるべからず。
これはわたしが社会人になってから学んだ重要な教訓の一つである。

昨年は誕生日にいつもと同じように出勤したのだが、一ヶ月分くらいの不運がなぜかその日に振りかかり、「今日誕生日なのに…」と帰り道トボトボ歩いてたら、大事なイヤホンを片方なくしてしまった。
絵に描いたような泣きっ面にハチ、の誕生日を過ごし、「来年は仕事など入れるまい」と固く固く決心したのだ。

本日28歳の誕生日を迎えた。
平日の木曜日。
実家に帰るには微妙な曜日であるし、
友達と遊ぶにもとても微妙すぎる曜日である。
金曜か、せめて月曜であれば、土日にくっつけて三連休にできたのに。


先ほど、誕生日には仕事を入れるべからず、と書いたが、
わたしは結局、残り少なくなってきた有休にびびって、ちまちまと午後半休をとった。
だからいつも通りの時間に起きて、いつも通り支度をして、いつも通り仕事に向かった。
午後は休みだという嬉しさからいつもより足取りは軽く。


誕生日の実感が年々薄れてきている。
高校生くらいまでは、1月になると自分の誕生日を意識してそわそわしだして、誕生日前日なんて眠れなかったはずなのに。
昨日はぐーぐーすーすー、熟睡だった。
これはわたし的には大問題で、
なぜならば1年の中の数少ないわくわくする1日が減ってしまうからだ。


だから先週あたりから、「わたしのお誕生日計画」なるものをひとり立てていた。

誕生日には何をしたい?どこで過ごしたい?
何を食べたい?外食?お家で作って食べる?デリバリー?
デザートは?ケーキは?お花とか買ってみちゃう?

ありとあらゆるわくわくしてしまうような問いについて考え続け、
ノートに記していく。

自分がやりたいこと、食べたいもの、行きたい場所についてゆっくりと考える機会って中々ない。
ふっと、「なんかアップルパイ食べたいなぁ」なんて思うことがあっても、
その欲に忠実に、アップルパイを買いに行くこともそんなにない。
お金が…とか、カロリー…とか、さまざまな理由で諦めることが多いから、
ちゃんと自分の欲求を満たせる機会って意外と少ないのだ、と気付いた。
そういう意味では、誕生日はいい機会である。


まず最初に思いついたのは、「お風呂に入りたくない」。
すでにやりたいことという枠組みから外れて、やりたくないことであるのだが。
お風呂は好きだけれど、入る前と入った後がとても面倒くさい。
体は1日くらい洗わなくてもわたしはきにならないのだが、頭だけはどうしても洗いたい。
洗わないと気持ち悪くて夜中目覚めてしまう。

ヘッドスパに行くとか、温泉に行くとか色々と考えたのだが、
髪も切れて頭も洗ってくれる、美容院に行くのが一石二鳥だという結論に行き着いて美容院を予約した。


それから、思いついたのが記念日らしいことをしたい。
都内にある未来の自分にお手紙を書けるお店を予約した。
一年後の誕生日の自分へお手紙を書くことに。
毎年自分の誕生日をたいせつにするぞ〜という意気込みを込めて。
お花を飾る人生に憧れていたので、お花を用意してもらえるプランを選択する。

何を食べるかはその日の気分で決めることに。
わたしは食べたいものが日によってだいぶ違うので、誕生日に食べるものを前もって決めてしまうのは危ない。
その日に食べたいものを食べよう、予算なんてないよ!と太っ腹な自分が横からささやく。



準備万端で迎えた誕生日。

前日、思い立ってせっせと作った。
お手紙のお店
一年後の自分へ
ひとり誕生日会開催


これから、冬限定のいちごのピノを食べながら、
友達からいただいたデカフェの紅茶を飲みながら、
ジンジャエールを飲み干して、
24時近くまで読書を楽しもうという予定である。
明日は金曜日だ、ちょぴっと夜更かししたってきっと大丈夫。寝坊さえしなければ。


ひとりで過ごす誕生日は実は初めてなのだけど、とても、楽しかった。充実。
自分で自分を満足させられる年齢になったのだと、なんだか感慨深い…ような。


おめでとうわたし。これは先週実家に帰ったときに妹が作ってくれたケーキ。
人と過ごす誕生日も、1人で過ごす誕生日も、どちらもよいみたいだ。

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