扁平足はなぜいけない?2
先週、足部アーチが低いことよりも、回内という状態で踵が内に倒れて土踏まずが地面についている状態が怪我につながりやすいという話でした。もちろん内側アーチが落ちてくると踵が内に倒れやすくなります。
回内とは、下の絵のような状態。
踵が内に倒れて、つま先がスネの中心よりも外を向きます。
両脚がついている時は倒れなくても、片脚になるとより体重がかかることと、左右のバランス的に反対側に倒れる力も加わりさらに踵が内に倒れやすくなります。
片脚立ちになってチェックしてましょう。上の図のように踵が内に倒れてつま先が外を向くようであれば注意です。
ではアーチを持ち上げて、踵が内に倒れないように支えてくれる筋肉を紹介します。
アーチを持ち上げる筋肉。内在筋といって足の指から踵につく筋肉が主体です。ほとんどの筋肉が指を曲げる筋肉です。あと重要なのが母趾外転筋といって親指を開く筋肉。上の図で一番内側に見えているものです。
次に内側アーチや踵を内側から持ち上げる筋肉。下腿部に筋肉があり、指を曲げる筋肉2本と後脛骨筋という筋肉の合計3本の腱が内くるぶしの後を通って足部を内側から引き上げます。前脛骨筋という筋肉もアーチを前側から引き上げます。
これらの筋肉が弱くなると踵が内側に倒れてきます。見て分かるようにほとんどが指を曲げる筋肉で構成されています。いかに足の指を使うことがが大切かということですね。
もう1つ気付く点としては、足の内側を通る筋肉が多い所です。
上の図のように、以前話した体の筋肉の仲間分けで内側のグループ(DFL)を使うと足が外に倒れる回外という動き(左)、外側のグループ(LL)を使うと内に倒れる回内という動き(右)になります。
スポーツは横の動きが多いので外側のLLをたくさん使います。内側の筋肉も使うように調整していかないと、踵が倒れて足の形が崩れてしまい怪我をしやすくなります。
バスケットは前や上への動きもたくさんあるのでバランスが取れているほうのスポーツですが、横の動きがほとんどを占めるテニスや野球をする人は(特に右足)は足部が回内位になっていることがとても多いです。テニスや野球をしている人に怪我が多いのはこのへんも関係しているかもしれません。
前回に続き、今日も足の形を良くする運動をのせておきます。
アーチが下がったり、踵が内に倒れる、外反母趾がある方は試してみて下さい。
足の指を使って進む運動
足の内側のトレーニング
足の外側のストレッチ
足の裏(内在筋)のトレーニング