産業医からのにじいろ処方箋(#6 マイクロアグレッションについて知る)
無意識な偏見が生み出すマイクロアグレッション
差別というと多くの人は暴力行為や、誰から見ても攻撃的な内容の発言や、特定の集団の表立った排除のようなものを思い浮かべる人が多いと思います。
例えば「特定の人種にだけ公共施設を開放しない」「セクシャルマイノリティは気持ちが悪いと公の場で発言する」といったあからさまな差別に触れることは現代社会では多くないと言えます。(仮にそのような差別があったときには速やかに対応されることがほとんどだと思います。)
かつて米国では、人種差別やセクシャルマイノリティに対する差別が公然と行われていました時代がありました。
様々な人権運動によって上記のような状況は問題は残しつつも改善され、より「見えにくい差別=マイクロアグレッション」や偏見が問題になりはじめました。
マイクロアグレッションや偏見は一部の極端な思想を持った人によって強化されるわけではなく、自分自身には偏見が無いと信じ込んでいる人がほとんどです。
誰しもが気づかない内に加担してしまっている可能性があるという認識を持ちましょう。
今回紹介する3類型について学び、支援職としてこういった発言をしないように心がけ、マイクロアグレッションに遭遇した際に指摘できるようになることが本日の目標です。
マイクロアグレッションとは
マイクロアグレッションという概念はコロンビア大学のSu氏によって整理されており、下記のように定義されています。
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