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日本全国駅アルバムVol.2@川端

0.はじめに

がんばってかいてます

こんにちは。いきなり言い訳をぶち込むことでこの入りの部分が書きやすくなって楽だとかそういうことは毛頭考えておらず、誤解があるといけないので先に書きました。端的に言うと、前回ほどの質と量をこの先担保できないかもしれないよ、ということです。そもそもこんな文章を書くつもりで写真を撮っていないので、今まで行った駅でも基本的に画像素材が足りなさすぎるのです。文章はしっかり書きますので画像が足りないのはご容赦ください。これから行く駅ではちゃんと撮ってきます。
では、本編に。

※注意事項
・書いてあることは9割5分筆者の妄想と願望と虚言です
・行ってから時間が経っていて執筆時の状況と違う場合があります

1.基本情報

駅名:川端
読み:かわばた
所在:北海道夕張郡由仁町川端
開業:1894年8月1日
所属路線:JR石勝線
停車種別:普通
隣駅:追分(南千歳方面)、滝ノ上(新得方面)

なんと開業から120年以上経っている老舗駅(?)です。新橋~横浜に日本最初の鉄道が開通したのが1872年なので、かなり古参の部類になります。北海道や東北、九州など鉱業が盛んな土地は輸送のための鉄道がかなり早くから敷かれており、この駅も元々北海道炭礦鉄道の駅でした。炭鉱が閉山すると労働者やその家族も街からいなくなるので、取り残された鉄道だけが誰も運ばずに走っている、なんて光景も国鉄末期にはよく見られました(妄想です)。

1日の平均乗降客数は10人以下です。1日の列車本数が5本なのでまた1列車あたり1人乗って1人降りるだけの計算になりますね。ちなみに列車本数5本というのは上下線合計での話で、上りが2本、下りが3本です。誰も乗らないからこうなったのか、こうなったから誰も乗らないのかは分かりませんが…

2.なぜこの駅?

北海道旅行の際、帰りが新千歳空港からの飛行機だったので、飛行機の時間までどこかの駅を見に行こうということになってこの駅に行きました。同じ石勝線の滝ノ上、占冠、千歳線の植苗と迷ったのですが、「どれが一番早く廃止になりそうか」という最低な尺度で決めた結果、川端と滝ノ上の2択になり、滝ノ上に行くと餓死しそうだったので一応コンビニのような店がある川端を選びました。北海道って結構容赦なく駅が消えていくので特急停車駅以外はいつ廃駅になってもおかしくないんですよ。
あと川端駅が所属する石勝線は短絡線の役割が強いので、そこに惹かれたという理由もあります。マリオカートでショートカットの途中にあるアイテムボックスを割りたくなる感覚と非常に似ています。

3.駅名の由来

川端という名前は地名というより苗字に多いですが、どちらも「川べり」や「川のほとり」という漢字そのままの由来です。この川端駅は夕張川に最も近い位置にできた駅だから川端駅、らしいです。今はどう見ても滝ノ上の方が川べりですが気にしてはいけません。
アイヌ語由来ではない地名です。小樽(オタ・オル・ナイ=砂浜の中の川)や根室(ニムオロ=樹木の繫茂する所)などアイヌ語由来の地名が多い北海道ですが、ちょこちょこ和人がつけた地名もあります。有名な例が函館(箱館)で、津軽の豪族が漁村に作った館が箱に似ていたから、という由来です。地名って変な理由でできてること結構あるんですよ。

4.路線について

石勝線は千歳市の南千歳駅から上川郡新得町の新得駅を結ぶ路線です。令制国名の石狩国と十勝国を結ぶためこの名前が付けられています。札幌と道東の帯広・釧路を結ぶ特急「おおぞら」「とかち」の短絡線としての役割が強いので、開業時から駅数はとても少なく、現在は起点と終点含めて8駅しかありません。そのうち新夕張駅と占冠(しむかっぷ)駅の間は34.3kmあり、現在日本で最も長い駅間になっています。大体山手線一周分と考えると果てしない一駅です。
普通列車は新夕張以西しか走っておらず、新夕張から新得の間だけ利用する場合は乗車券だけで特急列車に乗ることができます。お得に見えますが乗車券だけでも1890円する上にそもそも新夕張が遠すぎるのであまりお勧めしません。

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↑特急「おおぞら」の発車案内@釧路駅。石勝線経由と案内される。

5.駅の様子

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1番線から撮ったホームの様子です。4両ぐらい入りそうなホームですが1両しか来ません。

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ほぼ同じ場所から逆側です。写っているのは新夕張行きの普通列車ですが、これが始発列車です。そしてこの次の新夕張行きが最終列車です。

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駅名標です。隣の東追分駅が2016年に廃止されたため、上から追分駅のシールが貼られています。近年廃駅の多い北海道ではよく見られます。

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北海道ではほとんどの駅にあるホーロー看板の駅名標です。「本場の味サッポロビール」という文字広告がどの駅にもついていましたが、このように白く塗りつぶされるか2022年を目処に新デザインに変更されるそうです。北海道のシンボルとして人気の広告だっただけに寂しいですね。
↓従来のホーロー看板

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駅舎です。無人駅の割には大きめの待合室があります。

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待合室には時刻表があります。名刺サイズに収まりそうな情報量ですね。

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地方駅にありがちな標語です。字余り激しめの俳句になっています。

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上が新得方面、下が南千歳方面の全景です。特急列車が高速で通過できるように真っ直ぐな線路が敷いてあります。

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跨線橋の写真を撮っていなかったのでWikipediaからお借りしました。奥にはホームに通じていない扉が…?

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扉を開けてもう一つ橋を渡ると謎の客車と建物が。よく見ると建物の右隣にもう一両あります。
階段の先は草が生い茂っており入れなさそうです。

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近づいてみると客車には「受付」の文字が。何の受付だったのでしょうか…?

6.終わりに

帰ってからこの客車について調べてみました。
この客車はスハフ44といい、1995年まで小樽とニセコを結んだC62ニセコ号で使われていた客車のようです。川端駅直結のパークゴルフ場「ユニトピア川端」が開業した1998年に現在の場所にやってきて、そのゴルフ場の受付として使われていました。
2010年にユニトピア川端が廃業となってからも連絡通路は封鎖されておらず、客車や2階建ての建物もそのまま放置されています。2015年には跡地を購入した由仁町の合同会社「ALLほっかいどう」が無償譲渡を検討したそうですが、運搬費用が高額なため話がまとまらず、現在に至っています。
実はこういった例は珍しくなく、引退後に廃車は免れたものの放置に近い状況で野ざらしになっている車両は全国にあります。保存にはかなりの費用がかかりますし、一般的に人気のある車両というわけでもないので、川端駅のスハフ44がちゃんとした場所に保存されるということはおそらくないと思います。たとえネット上でもその雄姿を残してあげたいという気持ちで書きました。川端駅自体もいつまであるかわかりませんから…

あとこの駅晴れた日の昼間でも結構不気味な空間があるので夜は肝試しにおすすめです。静かなホームに接近放送が鳴り響いたり誰もいないはずの客車に人影が見えたりして楽しそうですね。来年の夏は川端駅で決まり!!!

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