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その業界で派遣として働いていくならば、求められる成果を出すスキルを修得しておく

■ 派遣こそスキルを磨くべし


色々な働き方がある時代において、派遣はすでに認知された働き方だ。

派遣という働き方を選択する意図や事情は色々だと思うが、介護事業を営み派遣を活用する(している)立場としてお伝えしたいことがある。

それは
「その業界の派遣として働くならば、ちゃんとスキルは磨いてほしい」
ということだ。

人手不足も相まって、昨今では未経験でも受け入れるという前提の求人は増えているが、それは一定の教育を投資として中長期的に働いてもらうことを想定しているに過ぎない。未経験でも賃金が出るのはそのためだ。

しかし、それはあくまでその職場で雇用する職員が対象であり、派遣は少し異なる。派遣は基本的に「それなりの業務遂行スキルがある」あるいは「業務遂行スキルをすぐ身につける」という前提で採用する。

その職場で派遣として働くということは、その職場ですぐ働くだけのスキルがあるということである。もしもスキルがないならば、事前に一定のスキルを学んでおくという努力も必要である。

仕事とは本来自らスキルを身につけて、客観的に「仕事を任せても大丈夫だな」という前提で職務を全うするものだ。教えてもらう前提ならば、それはいわゆる下積みという話である。

このあたりの社会的認識の誤差が、現代において派遣という働き方に歪みをもたらしたり、トラブルの元になっているのだと思う。


■ 目的はスキルアップでも、仕事は成果を出すもの


派遣という働き方を選んでいる人の中には「色々な職場を経験してスキルアップしたい」ということを目的にしている人もいる。

それはそれで構わないのだが、それはあくまで個人の考え方・生き方であって、実際のところ採用する職場には関係のない話である。

というのも、仕事とは社会の困りごとや要望に対して応えることが目的であって、その対価としてお金をもらったり、副次的に色々な経験を得たりスキルアップしていくものである。

言い換えると、仕事は成果を出すことが目的であり、個人のスキルアップを叶えることが目的ではないということだ。

経験やスキルアップは後からついてくるものであり、かつそれを活用することも結局は仕事で成果を出そうとする過程でしか養われない。


■ スキルを教えても抜けてしまう派遣


このような話をするのは、これまで色々な派遣を利用してきた経験からだ。

その中で困るのは、せっかく介護に関する知識や技術、そして介護において大切な考え方を教えたのにも関わらず、すぐに「次の現場があるので更新しません」となることだ。

正社員と同様の内容と時間をかけて教えたにも関わらず、その工程すべてが無駄になってしまうのだ。何だかまるで、その人のスキルアップの踏み台にされた気持ちになってしまうこともある。

色々な現場や職種を体験したいがために介護現場を選んだ人もおり、そこで当人にとっては良い経験かもしれないけれど、教える側はその人の生き方や考え方を叶えるために教えたわけでないとやりきれない。

それを派遣会社に伝えるものの、結局のところ派遣会社は登録している派遣スタッフを契約企業に送るのが役割であり、その業界や職業のスキルを教えることはない。資格取得の補助などはする派遣会社もあるが、資格とスキルは似て非なるものであることはお伝えしたい。


■ じっくりスキルを磨く時期は必要


スキルアップを目的に働くこと自体は否定しない。しかし、採用する立場としては派遣スタッフ個人のスキルアップのために派遣を活用しているわけでないことはご理解いただきたい。

そして何より、派遣というスタイルの本来のあり方としては「一定のスキルがある」という前提で採用し、その職場で「この業務をこの時間でお願いします」と言ったら「わかりました」として成果を出すのが派遣としてのプロ意識というものだ。

もちろん、その職場や関係者しか分からないルールはあるだろう。そのあたりは採用後に覚えるしかないが、基本スキルまで「イチから教えてください」は社会人として考え方は甘いと思う。

もしも介護未経験でこれから介護現場で働きたいというならば、その職場に派遣されるまでの間に、せいぜい高齢者介護に関する本を1冊買って読むくらいはしておいたほうが良い。

厳しい考えだろうか? そう思われたならばそれで良い思う。
しかし、派遣だろうが正規雇用だろうが、求められている成果を出すためのスキルを修得する意思もないまま、その業界で働き続けられるほど世の中は甘くないということは伝えて本記事を締めるとする。


ここまで読んでいただき、感謝。
途中で読むのをやめた方へも、感謝。

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