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介護の仕事で稼ぐためには?

【結論】介護の仕事で稼ぐ方法


介護の仕事で稼ぐためにはどうすればいいか?

結論としては「たくさん仕事をすること」しかない。
つまりは「量」で勝負するということである。

介護事業を運営している立場として誠に恐縮であり絶望的な結論であるが、現状としてはそれしか方法がないと思う。

ここで言う「量」とは、1つの職場で固定賃金(月給)の場合は時間外や休日出勤なども積極的に引き受けることだったり、訪問介護の登録ヘルパーのような訪問件数をこなすほどに賃金が得られる働き方を意味する。

もちろん、1つの職場で長く勤めながらステップアップして、役職やを上げていくことや資格を取得して手当を上乗せしていくこともできる。しかし、それには限界がある。
いくら立場やスキルが上がっても、事業母体に資金力が備わっていなければ賃金に反映されない。そのため、同じ職場で長く働き続けたところである一定の金額になったところで賃金は固定化されると思ったほうが良い。


介護保険制度という制限


とは言え、これは介護に限った話ではない。
それは、どの業種であっても同様だ。

あえて介護独自の理由を述べるとすれば、介護事業は介護保険制度を土台としており、国が単価を定めているという点が挙げられる。

いくら各事業所が独自性をもって介護サービスを提供したとしても、結局は売上は同じなのだ。他業種のように独自性が差別化となり、それが売上に貢献するわけではない。

もしも、独自性や差別化が売上につながり、それが働いている自分の賃金に反映されるようにしたいならば、介護の仕事はやめた方が良いだろう。

特に独自性で世の中に働きかけしたいならば、どこかの職場に雇用されるよりも起業したりフリーになるという働き方を選ぶことも1つだろう。
  


大企業になれない介護の仕事


どんなに頑張っても介護保険制度という独自のシステムがあるため、それが賃金に大きく直結しないという要因は大雑把にご理解いただけたと思う。
しかし、要因はそれだけではない。

根本的な要因として「介護サービスは大企業になりえない」ということが挙げられる。

社会において仕事の階層は「大企業」「中小企業」「その他」という区分がある。そして「大企業」は高い賃金が得られる階層にあり、「中小企業」「その他」は一般的には高い賃金を得にくい。

これは誰もが感覚で分かっていることだろう。
そして、介護はどの位置にいるのかと言えば「中小企業」と言える。

もちろん、中小企業でも職種によって、あるいはアイディア商品などによって大きく事業を成長させているところもある。
しかし、上記でもお伝えしたように介護事業は介護保険制度が基盤である。それが縛りとなって多くの介護事業所は大きく事業を成長させるというところまで至らない。

そういう縛りがあるという点においては「中小企業」というよい「その他」なのかもしれない。 


どの事業所でも月給単位では稼げない


言い方を変えると、介護保険制度という土台のもとでサービス業をしているうちは、いわゆる「ヒット商品」を生み出すことができない。というか、ヒット商品を生み出しても制度下においてはビジネス化できない。

もちろん、事業として介護サービスとは別枠にビジネス化することはできる。しかし、本記事においての議論は「既存の介護サービスにおいてどうすれば稼げるか?」という話なので、ここまでに留めておくことにする。

つまり、現状の介護保険制度のお膝元で仕事をしている介護サービスは、入職してから勤続年数を重ねても、あるいは別な介護事業所に移ったとしても、基本給(+何かしらの手当)としては大きな期待は見込めないという仕組みなのだ。

それは制度だけの話ではなく、他業種も同様に「大企業の区分にない仕事は高い賃金を得ることは難しい」という社会の理があるからだ。

もしも1つの職場で高い賃金を望むならば、大企業を目指すのが良いという話になる。 しかし、大企業は永年勤続で安定性はある傾向にあるが、高いスキルや成果を求められる。明らかな競争原理に巻き込まれる。このような環境も含めての高い賃金だということを忘れてはいけない。
(無論、大企業だからといっても賃金はピンキリであることも忘れずに)


現状として介護の仕事はなくならない【安定】


本記事を読んで「なんだ、介護は稼げないのか」「稼ぐために量をこなすしかないって当たり前じゃん」と思われたかもしれない。

しかし、介護には他業種にはない大きなメリットがある。それは「介護の仕事は社会的ニーズが高いのでなくならない」ということである。賃金は低いかもしれないが、仕事が確実にあるという意味では安定している。 

だからこそ、体が動くうちはどんどん数をこなすことで稼ぐことができるのだ。それは大変なこともかもしれないが、確実な方法と言える。

「量」で勝負することが嫌ならば「質」で勝負することもできる。しかし、それは高いスキルと成果を求められる「大企業」で働くということである。

どちらが良いのかは分からない。「それならば賃金は低いけれど今の暮らしで満足しているからそれでいいか」という考えだってありだ。

大切なことは「お金をいくら稼ぐか」ではなく「お金を何に使いたいか」である。

そこを踏まえて介護の仕事に目を向けていただければ幸いである。


ここまで読んでいただき、感謝。
途中で読むのをやめた方へも、感謝。

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