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京都の河津桜で早春お花見2025!淀水路とほかにもスポットをまとめて紹介
寒い冬が終わり、あたたかな春の訪れとともに咲くのが桜。特に有名な品種はソメイヨシノですが、それよりも1か月以上も早く開花する早咲きの桜として有名なのが河津桜(カワヅザクラ)。
河津桜と言えば品種名の由来になっている静岡県賀茂郡の河津町が有名ですが、実は京都にも河津桜が咲く場所があるので紹介したいと思います。
そもそも河津桜とはどんな品種?
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一般的なソメイヨシノが3月末から4月にかけての開花なのに比べ、一足早い2月には咲き始めて早春の風物詩となっている河津桜。そもそもどんな品種かというと、日本固有種であるオオシマザクラとヒカンザクラの自然交配によって誕生したといわれている品種です。
カワヅサクラ - Wikipedia-
https://ja.wikipedia.org/wiki/カワヅザクラ
オオシマザクラ由来の大きな花と、カンヒザクラ由来の濃いピンクの花の色と早咲きが大きいという要素を継承した河津桜は、花が大きくてピンク色が濃い。しかも早咲き。そんな親の木の良いところばかりを継承した特徴の品種となっています。
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ちなみにソメイヨシノは一般的な桜のイメージよりかなり花びらが白いのが特徴で、カンヒザクラや河津桜は桜のイメージとピッタリかそれ以上にピンク色の花びらとなっています。
1955年に静岡県の河津町で自生しているのを偶然発見され、接ぎ木などで増殖された河津桜は先ほどの紹介した親の良いとこどりな特徴から注目を集め、各地に植樹されるようになり人気の品種となりました。
また開花時期の早い河津桜ですが花が咲いている花期もじつは約1ヶ月と長く、ソメイヨシノが咲き出す3月末の直前まで花見が楽しめる品種となっています。
京都で河津桜といえば淀水路
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京都で河津桜が見事なスポットといえば、なんといっても淀水路沿いの河津桜。2002年に静岡県の伊豆から取り寄せたたった2本の苗木の植樹からスタート。
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今では淀全体で300本、水路沿いだと200本の河津桜が咲き誇ります。
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川沿いに咲く桜並木は河津桜としては京都最大規模で、雑誌やSNSなどの情報を通して知名度も上がり続け、今では河津町に次ぐ全国的な河津桜の有名スポットになりつつあります。
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京阪電車の淀駅を下車して南西へ10分ほど歩いた先にある淀水路。約1.1kmの長さのある川沿いに河津桜が咲いています。
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途中にはアップダウンなどもあり、場所によっては桜の花と同じ目線の高さでの写真撮影も可能となっています。
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もちろん川沿いということで桜の木が水への映り込む撮影スポットも多数存在しています。
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また淀水路には菜の花も植えられており、開花の早い河津桜と咲くタイミングが同じように咲くので、アングルを工夫するとピンクと黄色の美しいコントラストの写真も照れます。
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さらに淀水路は京阪電車の線路とクロスするように流れているので、桜と電車のコラボ写真を撮ることも可能で、河津桜を色んなシチュエーションで撮影できるスポットとなっています。
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【淀水路へのアクセス】
京阪電車淀駅下車、南西へ徒歩10分くらい
三条大橋の河津桜
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京都の河津桜の群生地といえば先ほどの淀水路が見事ですが、次に紹介するのは三条大橋に咲く河津桜。
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三条大橋と言えば、江戸時代の浮世絵などにも登場する京都を代表する景色の一つ。江戸と京都を結ぶ東海道の終点であり京都の入り口のような場所で、江戸時代に十返舎一九によって書かれた滑稽本である「東海道中膝栗毛」の主人公である弥次さんと喜多さんの像などもあるスポットです。
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この三条大橋の西詰に2本だけ河津桜の木があります。たった2本だけの河津桜ですが背後には鴨川が流れ、すぐ横には弥次喜多像など京都旅行の思い出にピッタリの河津桜となっています。
また京阪電車と地下鉄が交差する三条は今でも京都の交通の要衝となっているので、京都旅行の最中にフラッと立ち寄れるのも嬉しいですね。
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【三条大橋へのアクセス】
京阪電車三条駅下車してすぐ
一条戻橋の河津桜
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京都の河津桜を紹介する際に、もう1本外せないのが一条戻橋の河津桜です。橋のすぐ近くに1本の立派な河津桜が生えています。
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一条戻橋というのは何かとエピソードの多い橋で、平安時代には陰陽師の安倍晴明が式神を隠したというエピソードがあったり、酒呑童子を打ち取った源頼光配下の四天王で渡辺綱が女に化けた鬼の茨木童子を退治した話などが有名。
一条戻橋 – Wikipedia-
https://ja.wikipedia.org/wiki/一条戻橋
そもそも戻橋という橋の名前は、平安時代に西行法師が編纂したとされる仏教説話集の『撰集抄(せんじゅうしょう)』の中に由来が登場。
漢学者の三善清行(みよしきよつら)の葬列がこの橋を通った際、熊野で修行中で父の死を聞いて急いで帰ってきたものの死に目に間に合わなかった息子の浄蔵が、棺にすがりついて嘆き悲しんで祈ったころ、稲妻とともに清行が一時的に生き返り父子が抱き合ったという説話が元になっています。
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そんなちょっとオカルトめいたエピソードで有名な一条戻橋とそこに咲く開花時期の早い1本の河津桜。河津桜という品種の特徴を知らないと不思議な存在の木に見えてしまうかも知れませんね。
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【一条戻橋へのアクセス】
京都市バス「一条戻橋・晴明神社前」停留所下車すぐ
長徳寺のオカメ桜
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京都の早咲きの桜として河津桜と並んで紹介したいのが長徳寺のオカメ桜。こちらは京阪電車の出町柳駅すぐの場所、長徳寺の門前にある桜です。
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こちらの桜は河津桜とはまた違う品種で、イギリスの桜研究家であるコリングウッド・イングラム氏がカンヒザクラとマメザクラを交配させて作出したオカメ桜という品種。
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オカメザクラ - Wikipedia-
https://ja.wikipedia.org/wiki/オカメザクラ
イギリス生まれの木が日本に逆輸入の形で入ってきた桜です。ちなみに名前のオカメは日本美人をイメージして付けたと言われています。
オカメ桜も河津桜同様にカンヒザクラ由来の濃いピンク色の花びらで、花が下を向いて咲くのが特徴。河津桜とソメイヨシノの中間、3月頃に見ごろを迎える桜となっています。
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京都の中でも自然の多い鴨川デルタは人気のスポットで、最寄り駅である出町柳駅を降りると目立つ場所にあるので見たことある人も多い木かと思います。
3月ごろに下鴨神社や鴨川デルタにお出かけの人は少し寄り道してみるのもオススメです。また長徳寺から鴨川を挟んだ向かい側の堤にも、2本のオカメ桜が咲いているそうです。そちらも探してみてはいかがでしょうか?
※記事中のオカメ桜の写真は2017年撮影時のものです。
【いろいろあわせてお読みください!】
私のnoteでは各テーマに沿ったスポットごとに記事を凝縮したまとめ記事がいろいろあり、それらのまとめ記事をまとめた記事もあります。
下記の記事を開いていただけると色んなタイプの記事にアクセスできるので、ぜひ一度のぞいて読んでみてください。
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