組織づくりのアイデアが盛りだくさん『最高の働きがいの創り方』を読んで
三村政宗さんの「最高の働きがいの創り方」を読みました。
この記事を書き終えてから知ったのですが、序章を全文公開されているので読まれていない方は読んでみてください。
最悪の状態であったコンカーがどのようにして働きたい会社ランキング(GPTW)の従業員100~999人規模部門1位になるまでになったかが書かれた本で、デザインチームのマネージャーをやっている私にとっても学びの多い内容でした。
「会議は白けムード」「協力を求めてもいやいや」「隣に座っていてもメールやりとり」など、様々な組織で起こっていそうな問題を、どの様に従業員を盛り上げ、更に仕組みで崩れない体制を作っていくかがエピソードとともに具体的に記されています。
読んでみると、良く言われているやったほうが良いのはわかるけどなぁと思うようなことも書かれていますが、実際にどの様な課題があり、どの様に行ったかが具体的に書かれているのでとても参考になりました。
また、非常に良いなと感じたのが、「高め合う文化」という文化の目標を掲げており、更に「フィードバックしあう」「教え合う」「感謝し合う」の3つに落とし込んでいるところです。
本書には、8つの「働きがいを高めるオペレーション」というものが出てきて、それぞれ詳しい内容が書かれているのですが、2、3、4の内容は「高め合う文化」が根底にあることが伺えます。
もう一つ、ジョブグレードに関しても参考になりました。
前々からデザイナーを評価する仕組みを考えていたのですが、マネジメントとエキスパートに分けるという考え方や、評価の指標を決めてそれぞれのグレードを定めていくというやり方は是非取り入れたいです。
「働きがいを高めるオペレーション」の中で気になった内容その他にもあるのでメモ書きとして以下に記載します。
アンケートやコミュニケーションランチなどがそうですが、強制的に意見を言わせたり、コミュニケーションが行なわれる仕組みをうまく作って運用しています。
やはり「文化」なのでやりましょうだけでは難しく、負荷が少ない形でルール化することで、それが文化になっていくのだと感じました。
いきなり全てをはじめるのは難しいですが、たくさんの試してみたいアイデアが詰まった本でした。経営者はもちろん、組織づくりやマネジメントに関わる人全てにおすすめできる内容です。