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ログラス マーケが実践する"Quick Win"の真髄

💡 この記事はログラスアドベントカレンダーに先駆けて、ログラスマーケティング部のメンバーが勝手に始めたログラスプレアドベントカレンダー4日目の記事です。 明日はログラスのスーツアクター高野さんが再登場です!

ログラス マーケティングチームの盛川です。ログラスに1人目のマーケ担当として入社しました。その後、マーケティング・インサイドセールスの責任者を経て、現在はマーケティングチームの将来像や事業イシューから逆算した問いを立て、新たな勝ち筋を見つけるための探索活動を行っております。

さて、BtoBマーケの戦略・施策について、色々な知見・ノウハウが溢れる時代です。ウェビナーの開催の仕方、ホワイトペーパーの作り方、素晴らしい記事に手軽にアクセスができます。

一方で、こういうご相談をいただくことがあります。

「ウェビナーって効果ありますか?」
「ホワイトペーパーから作るべきですか?比較サイトって掲載すべきですか?」

もちろんセオリーは存在しますが、最終的には「自分たちで、意思をもって決めること」が重要です。

「意思をもって」という表現をしましたが、仮説が再現性をつくり、意思がエグゼキューションのための士気を上げます。

今回はそのような「意思をもって」やるべき理由を見つけるためにオススメな、「Quick Win」のスタンスについて、お話します。


1. 「Quick Win」は戦略を磨く

「Quick Win」とは、小さく試し、小さい成功を積み重ねることだと私は考えています。何故「Quick Win」が大事なのでしょうか。

1-1. 適切な優先順位をつけるため

マーケターの数が潤沢で、資金が無尽蔵な会社は多くはないと思います。つまり、ヒト・カネの効率を良くするために、「効率が良く、インパクトの大きい施策に投資をしていくこと」が原則です。つまり、プロモーション戦略です。

冒頭の問いに戻りますが、どの施策に投資をするかの意思決定をするにあたって、私は「自分たちで、意思をもって決める」というスタンスが重要だと考えています。

正解はありません。他社が上手くいっているからといい、自社に当てはまるとは限りません。顧客・競合の有無・市場の成熟度・製品、あらゆる条件が異なります。

有識者・経験者の方々にお聞きすることは非常に重要ですが、取り入れるか、取り入れないかは自社で判断すべきです。

そのため、限られたヒト・カネのなかで優先順位をつけるために、小さく小さく試すこと、まずはやってみることで、施策の優先順位をつけることができます。

1-2. 非連続な成長を遂げるための「Big Win」が必要なため

スタートアップにおいては、非連続な成長を為すための「Big Win」が必要になります。例えば、展示会への大きな出展、タクシー広告、カンファレンスなど。

これらの領域は費用・時間ともにコストがかかるため、何回も試すことができません。「とりあえず、やってみるか」は博打です。

また、施策でなくとも、メンバー1人を運用型広告にアサインするか、イベントマーケにアサインするか、責任者の方が意思決定するリソースマネジメントは、大きな意思決定です。

だからこそ、「Big Win」を狙う前に、その種を用意する必要があります。そのために、コツコツ「Quick Win」を貯めていくことが肝です。

つまり、ホームランを狙う前に、なるべく多くの打席に入り、打率を上げていくこと、どの領域ならヒットが打てるのかを確かめていくことために「Quick Win」はあります。

2. 「Quick Win」実践のポイント

とはいいつつ、「Quick Win」は難しい!自分が実践できているかは棚に上げて、大事だなと思うことをまとめました。

2-1. とにかく「小さく」試すこと

小さく、小さく試すこと、これが大事だなと感じています。私も全然できておらず、自戒を込めて、書いています。

大きく施策をやろうとすると、ハマったときのインパクトは大きいのですが、外したときの影響も大きいです。施策やチームの練度も上がっていないので、機会損失も生まれます。

「小さく試せないっけ?」と自問自答する

例えば、「BtoBマーケの成功事例をリアルイベントで話す企画を作れば、BtoBマーケターが500名集客できるはずだ!」と思いついたとします。

ここで肩をぶん回してカンファレンスを企画するのは、検証のサイズが大きく危険です。まずは小さく、小さく試せないかを確認します。

一番検証のサイズが小さいのは、経験者にお聞きすることだと思っています。もはや検証でもないですね。BtoBマーケのカンファレンスを実施した方々、数人にお聞きします。

ここで忘れてはならないのは「BtoBマーケの成功事例をリアルイベントで話す企画を作れば、BtoBマーケターが500名集客できるはずだ!」という「仮説」に対して、裏取りをすること。

普通にカンファレンスの成果についてお聞きするだけでは「WHY」の部分がごっそり抜け落ちてしまいます。ターゲット・自社の認知度・印象など、あらゆる前提条件が異なります。

筋が良さそうだなと感じつつも、自信がなければ、小さく試してみます。粗々ですが、仮説に以下のような意図があったとします。

  • BtoBマーケの成功事例は集客力があること

  • リアルイベントに魅力があること

前者は、「BtoBマーケの成功事例」でウェビナーをやってみれば、目処が立ちますよね。自社発信か、外部の有識者にご登壇いただくか、何が集客力の強いテーマかどうか、一定の判断ができます。

後者も、まずは小さくリアルイベントをやってみることをオススメします。ターゲットの職種によって繁忙かどうか、そもそもリアルな場を好まれるかなどは変わるため、まずは小さくやってみましょう。

一方で、コンテンツ(BtoBマーケの成功事例) × チャネル(リアルイベント)の組み合わせには相性があるので、小さく試したが外してしまうこともあります。しかし、失敗の確率は減らせると思います。

こういった検証を3-4回繰り返せば、四半期を通して人をアサインする、大きな金額の投資をする、といった「Big Win」に繋がる意思決定ができます。

検証できる最小単位をとにかく考えること、「もっと小さくできないか」と自問自答すること、チームで話し合うこと。そして、とにかく試す試す試す。ここが肝要な気がしています。

2-2. 打率3割を意識すること

皆さんは施策を打ち出すとき、何割の確率で成功を考えていますか。私は最近「3割」を意識しています。イチローの生涯打率ぐらいです。

一方で、打率「8割」をキープしようとすると、どうなるか。自分のなかに成功の確信が生まれるまで、身体が動かなくなります。

勉強したり、情報収集したり、壁打ちしたり、机の上での作業を重ねますが、施策の実行回数が減る一方なので、磨かれません。更に残念なのが、それでもあんまり上手くいかない、ってことがあります。

プロモーションは「人」を相手にしているので、何が起きるか分かりません。自信のあった施策が外れる、想定と違う方向性で当たる、といったことは良くあります。

「ウェビナーの企画、集客人数は1,000名を超えたけど、何故か商談設定数は少ないな…」
「気合入れて制作したホワイトペーパー、思ったより反応が薄いな…」

こんなことありませんか?特に、変数が多い施策は、そうなることが多いように思います。私はかつてこんなことばかりでした。

一方で、「3割」を意識するとどうなるか。まず、「とりあえずやってみよう」の勇気が出ます。勇気が大事です。

大変好評だった「経営企画の納涼会」の企画の裏側

成功もあれば、失敗もあります。ここで、徹底的に振り返りを行い、間髪入れずにもう一回やります。打率は3割なので、失敗しても挫ける必要はありません。ログラスのイベントチームは脳死で、毎週イベントをやり切っています。反省点はすぐ試す、これを徹底しています。

なんと、これを継続すると、打率が上がります。3割だった打率が、5割を超え、安定して8割はヒットする、そんな未来が訪れます。

繰り返すと打率は上がる

ログラスにはそんなチャレンジを称賛する組織コンセプトの「Commitment & Challenge」と、「Amazing Speed」というバリューが存在します。

挑戦を支え、称賛する文化です。組織の根底にこの考えがあるのが素晴らしいなと思いますし、スタートアップが勝つための、狂気的なスピードに繋がります。

打率3割を意識して、とりあえずやってみる勇気の強さ。初期のスタートアップや、マーケティング組織の立上げに、オススメのスタンスです。

2-3. 仮説を徹底的に言語化すること

再現性ある「Quick Win」を発見するためには、仮説が必要です。

エグゼキューションの前に仮説をしっかり整理する必要があるわけではないと思っています。打率3割の話にも繋がりますが、身動きがとれなくなってしまうからです。自分の直感を信じて、GOすることも時には必要です。

その分、施策が終わった後は「何故上手くいったのか」「何故上手く行かなかった」のかを振り返る。チャレンジを重ねると振り返りの量も多くて大変なのが悩みです。

しかし、ここをサボらず、チームの共通認識をとること、コミュニケーションをとっていくことで、練度が上がっていきます。1人で磨いた仮説も良いですが、チームで行うと「共通体験」が生まれます。この文脈が、成功のイメージに繋がり、やるべき理由に繋がり、士気に繋がります。

2-4. 仮説に愛着を持たないこと

個人的に、これ結構大事だなと思っております。

自分のなかで、仮説やアイデアを温めてしまうことってないでしょうか。同じように、他の人がアイデアを温めているな、と感じるタイミングはないでしょうか。

考えを重ねれば重ねるほど、人は自分の仮説に愛着が湧くのではと思っています。もちろん、この愛着がモチベーションを高めたり、施策のクオリティを高めたり、良い方向に働くこともあると思っています。

一方で、未検証なものに対する愛着は危険です。自分の仮説が正しいと思い込んでしまうと、本来のイシューから逸れてしまうことがあります。「合っているかを確かめる」ではなく、「正しいことを証明する」旅に出ています。こうなると地獄で、周囲の協力が得にくくなったり、本末転倒です。

これを防ぐためには、なるべく多くの仮説をストックしておくことがオススメです。1つに拘ると執着が生まやすいので、いつでも捨てられる状況にすること。捨てることは失敗ではなく、勇気です。

そして、仮説の精度が粗いうちから、誰かに壁打ちをお願いすること、そしてすぐに試すこと。誰かが施策を温めすぎてしまっていたら、一緒に踏み出せる方法を考えてあげる存在になりたいと思います。

2-5. とにかくインプットすること

1-4をやり切ると、自他ともに認めるアウトプット製造機になると思います。打率は8割に到達し、施策の練度がドンドン上がっていき、チームも強くなっていきます。

更なる高みを目指すには、更なる仮説・アイデアが必要です。アイデアは組み合わせから生まれるので、そのためにはインプットが必要です。

たとえば、他社がどういう施策をやっているのかを調べたり、有識者・経験者に教えていただきます。恥ずかしながら私はログラス入社時、マーケティング未経験だったため、非常に沢山の方々に教えていただきました。

私は当時GIVEできないことが殆どで、大変申し訳ない気持ちになっていました。しかし、事業を大きくするため、MISSIONを実現するため、臆さず機会をいただいていました。

当時の経験から「この領域だったらこの人!」みたいな方をご紹介することもできますし、私自身が経験してきたことをお伝えすることもできます。是非ご相談の連絡をいただけると嬉しいです。

X(Twitter):https://twitter.com/kskmrkw

また、本を読むこと、動画を見ることもそうなのですが、色々なコンテンツを見ることも意識しています。流行っているもの、面白くないもの、敢えて雑食スタイルにしています。

最近のコンテンツは賞味期限が早く、流行り廃りがあります。また、SNSや動画サイトではエンゲージメントが可視化されているので「良いコンテンツ」「面白いコンテンツ」がすぐ分かります。

YouTubeの動画にしても、視聴者のインサイトを深ぼる練習になります。最近、人生で初めてラーメン二郎に行ったのですが、あのような強烈なコンテンツも深掘っていくと、インサイトを掴む練習に繋がりますし、それがアイデアになります。

インプットにおける「雑食」を推奨しており、私も尊敬している嶋浩一郎さんの本を添えておきます。

3. ログラスの「Quick Win」

3-1. オフラインマーケの「Quick Win」

ログラスは半年間、オフラインマーケへの挑戦を繰り返し、「Quick Win」を重ねてきました。ハマった理由は以下に簡単にまとめていますので、よければご覧ください。

最初は「導入いただくお客様の事例」が鍵と思い、ウェビナーでチューニングをしていました。勿論、満足度も高かったのですが、いくつかのリアルイベントに参加させていただいたとき、「リアルイベント絶対いいでしょ」と確信し、すぐに企画を進めました。

リアルイベントが良いと思った理由は色々ありましたが、以下の2つの仮説が大きかったです。

  • ログラスのお客様である経営企画のインサイトを捉えていること

  • 登壇者-参加者-弊社間の熱量が伝わりやすく、体験が良いこと

これを元に、企画・集客・バナー・懇親会・オペレーションの色々なチューニングを行ってきました。

アイデアが出れば、すぐに試す。反省が出れば、すぐに試す。これをチームの皆が徹底したからこそ、施策を立ち上げることができました。

ログラスが拘っているのは「参加者の体験」です。セミナーを聞いていただくだけでなく、受付でお名前を伝えてから、最後の退室までの体験クオリティをいかに上げるか。

もちろん社内のメンバーにも、いかに楽しんでいただくかが大事です。オフラインマーケはチームで成果を狙う戦術です。何故この施策をやるべきなのか、どういう成果を狙うのか、何故参加している皆に来ていただいたのか、をお伝えします。

「経営企画の月見会」イベントの様子

3-2. 「良い景気を作ろう。」 という 「Big Win」にむけて

施策を立ち上げたと表現しましたが、まったくもって完成していません。まだまだ未成熟です。

私たちが描く理想のオフラインマーケには大きな差分があります。より多くの経営企画の皆様を知識・経験を底上げし、経営企画という役割をアップデートしていきたいと思っていますが、まだ到達していません。

ログラスは「いい景気を作ろう。」という最高のMISSIONと、高い事業目標を常に掲げています。

ログラスのMISSION「良い景気を作ろう。」

単なるオフラインマーケの企画・運営ではなく、お客様の体験を上げる取り組み、「経営管理クラウド」という市場を創るための挑戦にご興味のある方、良い景気を作りたいという方は、是非ご連絡ください。


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