無人化は本当に「対応が冷たい」と感じるのか考察してみた
こんにちは。新卒1年目の牧野です!
ロボットの営業に関わるようになって約4カ月が経とうとしています。
この仕事をするようになってロボットに対しての理解が進み、ロボットが身近な存在として、日常生活の中で見かけた際にも抵抗がなくなってきました。一方で、様々な方の話を聞いているとロボットの配膳や配送に対してこのような意見を聞くことも多くなりました。
これらの意見を聞いて私が思ったことは一つです。
「わかる!!!」
ロボットを販売する張本人がそんなこと言ってどうするんだ、と言う話かもしれませんが、この感情は十分に理解できます。
「人だからこそ、配膳ひとつにしても愛を感じる、、、」と、までは言いませんが、温かみのようなものは感じる気がします。
しかしながら改めてこの感情や考えを整理してみると疑問点もあります。
それは、本当に人が配膳してくれたときに暖かみを感じているのかということです。
ロボットと比較するとそう感じてしまうものの、とりわけロボットがまだ配膳などをしていなかった頃を思い出してみると、人が配膳してくれたからといって暖かみがあるなど考えたことがないような気がしたのです。
ロボットの配膳と人の配膳の相違点
そこで一度、ロボットが配膳する時と人が配膳する時の違いを洗い出してみようと思います。
お客様に料理を受け渡せるかお客様に取っていただくかどうか
案外これくらいの違いしかありません。
もちろん人のように話すことが出来なかったり、動力源が電気だったりと、人が運ぶ場合とはかなり相違点がありますが、お客様からすると最後に料理を渡してくれるかどうかくらいの違いしかないのではないでしょうか。
同様の事象はあるのか
今回、焦点を当てたこと以外に、同様の事象はあるのかが気になってきました。そこで発見できたのが以下の事象です。
事例1【セルフレジ】
今やスーパーからコンビニ、ユニクロなど、街のいたるところで目にするようになったセルフレジ。今でこそ普及してきましたが、数年前は高齢者を中心にかなり忌避されていた印象があります(いまだに忌避されている場合も多々ありますが、、、)。その時言われていたことの一つに、「セルフレジは無機質だ」という意見があります。
たしかにセルフレジは人がいないので無機質と言われれば無機質ですが、無人レジが導入されているとして、それで店全体が無機質だと感じることはあるでしょうか。少なくとも私はそう思いません。
それは、レジに人がいない代わりに店内には別の役割を担うスタッフさんがおり、たとえ無人レジに苦戦しようとも、助けてくれるスタッフさんがいるからです。それが何回も続くことによって無人レジだからといって無機質だと感じる人は次第に減っていくことでしょう。
事例2【自動改札】
今や当たり前すぎる自動改札ではありますが、初めて導入されたのは1970年代で、全国的に普及したのは2000年代に入ってからと、実は長い時間をかけてようやく普及したシステムです。
この自動改札も最初はかなりの反対を受けたという歴史があります。この時も高齢者からの反発やその他様々な場所で反対意見があったようです。
当時の反対には、国鉄や私鉄が雇っていた従業員の数が莫大であり、もし自動改札を導入したら雇用がなくなるのではないかという不安からもその一因だったそうです。
考察
これまでの歴史を見てみると、人が今まで直接介在していたサービスやシステムが急に無人化すると、反発が起こるのは当然のことのようです。
そしてその新たな無人システムが人々の生活に定着するには、場合によっては30年以上かかることもあるということです。
ただし、たとえ30年以上かかったとしても、大多数の当該システムが無人化された時点で、有人のシステムが少しずつ煩わしいと感じてくるのはなかなか興味深い点です。
例えば、田舎の駅に行くといまだにICが使用できなかったり、改札自体がなくなって無人化したりしています。このように、大多数が無人のシステムを使うようになった時、無人だから無機質に感じるといったマイナスの意見は徐々になくなっていくのかと思います。
まとめ
無人化すると無機質であったり冷たいと感じる問題。これは時間が解決してくれる問題だという事が判明したと思います。
という事は、根本的に無人なのが無機質だと感じる原因なのではなく、日常から急に切り離された感覚が冷たいと感じる要因なのではないかと思います。
慣れない環境に急に放り込まれた時、人は疎外感を感じると思います。
新しい職場、新しい交友関係などなど、、、
そんな時の感情と似たものを無人化されたときに人は感じてしまうのかもしれません。
この課題を早急に解決していくことも、私たちの仕事なのだと自覚してロボットを普及させていきたいと思います!
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