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暑い夏…。体の熱を取り去りたいときにおすすめの漢方のお話

 今年は熱いのう・・・。
猛暑日が続いたり、蒸し暑い日には熱中症が増えるものじゃ。本当に気を付けたいのう。

 地球温暖化の影響じゃろうな。35℃を超える猛暑日が当たり前になってきておる。
気を付けたいのは、年配の方の熱中症は部屋でも発生しておるということじゃ。
人間の体の60%は水分であるというのは20歳前後の人の話であってのう、お年寄りは体の水分量が減少し50%近い人もいるといわれておる。
よって、クーラーが苦手で点けないといったお年寄りの方は、部屋でも熱中症になりがちじゃ。

 漢方でこうした熱感によく使われるのが白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)という処方じゃ。
これは体を冷やしながら水分保留に働く作用を持っておる処方じゃ。
医薬品としての効能に直接熱中症ということは書かれてはおらぬが「熱感と口渇が強いもの」という表現がされておるのじゃ。

 中心生薬は石膏(硫酸カルシウム)で体を冷やす作用が有名じゃ。
白い粉の鉱質じゃが、ネーミングの白虎というのは古代中国の神様で、西を守る白い虎に似た動物のことである。

 この白虎は奈良県明日香村のキトラ古墳の壁画にも描かれておる。
また、幕末の白虎隊の名前にも使われておる。

構成生薬の1つである人参は、気を補う作用も有名じゃが、体の水分保留にも働くとされておる。
おでこに貼る熱を冷ますシートや、経口補水液などと併用すると効果的といえるぞい。

今回はここまでじゃ。
読者の方に少しでも興味が生まれ、漢方に触れるきっかけになれたなら嬉しく思うのう。

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