好きなもんの話しようぜ〜赤ワインと和解した話〜
「好きな物の話題で和解ってなんやねん」
そう思うだろうけど、酒が好きなので…。
たまにワインを飲む機会があってもなかなか飲めなかったけど、
遂に…ミニボトルだけど…自分で一本空けられた。
これを「和解」と見て書いてみようと思った次第。
・どうせ飲むなら赤が良かった
子供の頃読んだ絵本に、こんな単語があったはず。
「ぶどう酒」
なんとなく親が飲む酒でもワインと結び付いた。
そして、ぶどうジュースが美味しいからなんとなく思ってしまった、
「きっと大人になってワインを飲めばこの味がする」
その幻想が崩れたのはいつだったろうか?
とりあえず白ワインは割と昔から飲めてたのは覚えてる。
…酒が飲める様になってからの話だぞ!?
ただ、果物があまり好きではない。
酸味がなんとも言えなかったり、
食感が好きではなかったり、
そんな理由から「食えるけど好きではない」ぶどう、
その嫌な部分を思い出すことがあったので、
白ワインはあまり飲んでない。
で、多分弟が酒を飲める様になった頃、
ボージョレ・ヌーボーを買ってきた。
その前かその時かはわからないけど、
「ワイン渋いやんけ…」
こうして戦いが始まった、
「ワインは飲める様になりたいけど白は違う」
しかしこの戦いは長く続くことになった。
・苦難の道のり
そもそも自分はそんなに酒が強くない。
そこにクローン病発症も重なり飲めなくなった。
一応抑える時は抑えてるのだが、
時間をかければイエーガーマイスターのミニボトルと、
金麦350ml一本と、コークハイ数杯は、一日の内に飲める。
ともかく限界との兼ね合いでボトルの早期消費が難しい。
「厚労省の出してる目安量なら」
そんなことを言われてるのだが、
ワイン換算だとグラス二杯の200mlくらい。
ボトルだと2日置きに飲んで4回の飲酒である。
アルパカのミニボトルなら空けられるくらい。
ただ、飲酒人生で学んだことがある。
「酒には金を出したらその分美味い物がある」
日本酒はデカい瓶をいい金額出して買う(飲む)と美味い、
それをなんとなく学んでいたので、
ワインもそうなのかな、となかなか手が出なかった。
あと単純に、日本酒だとワンカップが美味い。
ワインでそういう「手軽な量で美味い」が想像つかない。
いや、あるのはわかってる、直近で飲んだし。
アルパカのカベルネメルローが美味かった。
ただ、「初心者が経験値を積む」となると別。
やはり一本の量が一歩踏み出すのを躊躇う原因になる。
そんなこんなで一旦手を出したのが、
「甘い」と語られている赤玉スイートワイン。
が、これでもまだ渋かった…。
結局ファンタオレンジで割って消費した。
Twitterが「ツイッター」だった頃に学んだが、
赤ワインに氷とファンタオレンジ、
これでなかなか美味い酒が飲めるんだなぁ。
そこからはまた同じ、手が出ない生活だったけど。
この飲み方するのが美味いからとミニボトル買ったりしたけど、
結局「何をもって赤ワインを美味いとするのか」、
ここがわからないまま、遂にその日を迎えた。
・荒療治で拓けた道
長年の想いに加えて、
「他の酒を楽しむ為の経験値になりそう」
そんな理由から赤ワインを覚えたいと思っていた時、
コロナの5類以降に合わせて予定を沢山入れた。
そして上の階からの水漏れ事故もあり、
「素面で自室で過ごしたくない」
そんな想いからイベントに行くことにした。
バル仙台、ワインの集まるイベントである。
東北のワイナリーが色々集まるというこのイベント、
ひとつこの日までに学んでいたことがある。
「国産には渋くないものもそこそこある」
渋くないなら甘さもあるだろうと考えたが、
ボトルを買うのは博打過ぎて買えてなかった。
そこに、このイベントである。
「勉強するならココしか無い」
意を決して入場料代わりのグラスを買い、
岩手くずまきワインから手を付けた。
マスカットベーリーだったか、やまぶどうだったか、
とにかく渋くなさそうなのを選び、飲んだ。
…飲めるぞ?美味いぞ?
ウェルチにちょっとなんか混ざった気がするくらいの渋み、
思っていた「ぶどう酒」のイメージに近かった。
そこからはもう飲むだけだった。
少しずつ渋い方にと選んでみたものの、
どれも飲める!これが赤ワインの味だったか!
最終的に「ワイン好きが好む奴をくれ」と言ってみたが、
それも飲める!やっぱり経験値が必要な酒だった!
良い気分で帰ったのをよく覚えている。
ビールを初めて美味いと思えた日もこんな感じだった様な…?
その後、別のイベントでもワイン売ってたので飲み、
そこでも「何が美味いのか」がわかっていたのか、
ちゃんと最後まで飲み切れた。
そして先日、改めて一度飲んで挫折した奴に挑戦してみた。
ファミマで買ってファンタオレンジで割った奴、
アルパカカベルネメルローのミニボトルである。
結果は…。
飲めた!!
のんびりワインをチビチビやりつつゲームをする、
なんとも良い休日だった。
無事に一人の酒飲みが、
子供の頃から飲んでみたかった赤ワインを、
「美味い」と思えて楽しめる様になれたのだった。
・旅は続く、肝臓が無事な限り
とは言え、本番はここからだと思っている。
今年のボージョレとか、
酒屋に置いてるワインとか、
いつもならビール飲んでるタイミングでワインとか、
これまで勉強して来た成果を試す機会は色々ある。
なんか、色々あるだろ、飲む機会も買う機会も。
それに「甘そうだ」と目を付けた奴も試したい。
後は…胃腸の状態と消費量との戦いである。
でもなんか…飲み切りサイズばっか飲みそうだな…。