心を制御し幸福に
『ダンマパダ』(『発句経』)には
誰もが感じるところですが、
心というのは捉えることが難しく
欲のまま感情のままに動いています。
ブッダは、
それをどうにかして制御し、
煩悩などに惑わされずに守ることができれば
安楽がもたらされると説いています。
それではどのようにして
心を制御し、守るのか。
ふつうに過ごしていては
難しいでしょう。
心は捉えることが難しいので
まずは環境を調えることが大切です。
まずは
自然と心が落ち着き、調ってくるための環境を
整備することです。
欲や感情を刺激するものを
自分の近くに置かないようにする。
(スマホを遠ざけるなど)
食欲が強い場合は
好きな食べ物を視界に入らないようにする。
などです。
環境の整備を意識しつつ
自分の心を調えることにも
注意を向けていきます。
瞑想のメソッドが役立ちます。
仏教では呼吸瞑想といって
坐禅の姿勢で呼吸に意識を向ける瞑想があります。
坐禅のポーズを取らなくても
単に呼吸に意識を向けるだけでも効果があります。
静かに呼吸に注意を向けていくと
感情の高ぶりが収まるだけでなく
大元にある心の状態を観察できるようになります。
メタ認知ともいいますが
客観的に自分自身を見つめる習慣が
身につくことは、心を調える第一歩となります。
ブッダは心を制御する、コントロールすることが
大事であると説いていて
人間としての欲や感情の動きを
100%滅することができるとは
言っておられません。
悪い欲があまり出てこないように
出たとしてもそれが暴走しないように
制御せよ
というのが仏教的な生き方の
1つとしてここで示されていると言えます。
それができるようになれば
安楽つまり幸福がやってきますよと
ブッダは示しておられるのです。
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