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お坊さんの修行の内容とは? part.1


平安時代に日本仏教の基礎を築いた最澄と空海は
それぞれ、天台宗と真言宗を開きました。

特に、天台宗の本山である比叡山では
後に宗派の祖師となる方々が研鑽を積む場と
なりました。

浄土宗や浄土真宗といった阿弥陀信仰の宗派や
曹洞宗、臨済宗という禅宗、あるいは
日蓮宗などは鎌倉新仏教とよばれますが

その祖師たちは
比叡山で学んだのです。

また、空海が説く真言密教の教えは
とくに曹洞宗の道元や日蓮上人にも
大きな影響を与えていると考えられ

そういったことからも
現在の日本仏教の基礎を
最澄と空海が築いたといえます。

もちろん、
南都六宗の中で勉学に励んだ官僧たちの活躍も
その根底にあることも確かです。

その上に最澄・空海という両巨匠の台頭が
あったのだといえます。

現在では13宗、56派といわれるように
宗派が細かく分かれて存在しています。

多い宗派では全国で1万を超える
お寺を末寺にもつところもありますが、
小さな宗派では数ヶ寺しかないところもあります。

たくさんの宗派がありますが
お坊さんになるにはまず
出家・得度の儀礼を経る必要があるというのは
みな共通しています。

剃髪(髪の毛を剃る)をし
受戒によって戒律を授かります。

その後の過程は
宗派によって異なってきます。

どこの宗派でもだいたい同じですが
真言宗では必ず本山、あるいは道場寺院での
一定期間の修行が必要となります。

真言宗には18の本山があるとされ、
それぞれ修行期間も異なりますが
当宗派では2カ月間の修行が必要です。

私もそれを経験したわけですが
ここではそのことについてご紹介いたします。

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