見出し画像

【2001年宇宙の旅】モノリスやhalが登場!配信では音楽が有名な本をレビュー!!

前回に引き続き、SF小説レビューです!第3回目は2001年宇宙の旅/アーサー・C・クラークです。むしろ映画の方が有名かと思う本作ですが、映像化と並行して作成された本作を原典として読みましたのでレビューします。

※尚、予告後にネタバレがあります。


1.基本データとあらすじ

1-1.基本データ

1-2.あらすじ

300万年前に地球に出現した謎の石板は、ヒトザルたちに何をしたか。月面に発見された同種の石板は、人類にとって何を意味するのか。宇宙船のコンピュータHAL9000は、なぜ人類に反乱を起こしたのか。唯一の生存者ボーマンはどこへ行き、何に出会い、何に変貌したのか……

作者の新版序文を付した傑作の決定版!

Amazonより

2.主観的評点とポジショニング・マップ

2-1.主観的評点

主観的評点は以下の通りです。

2-2.ポジショニング・マップ

ポジショニング・マップは以下の通りです。

3.ネタバレ感想

以下、ネタバレを含みますので未読の方はご注意ください。








3-1.ネタバレ感想

映画は2回視聴のち、読了しています。あの説明不足な映画を丁寧に後付けしてくれてると思います(もっとも、キューブリックとクラークの間で完成までに様々な闘争があったようでクラークがかなりキューブリックに譲歩したようです)。 

様々な解釈があるけれど、僕の解釈は以下の通りです。

モノリス=超越した存在により人類は進化し続ける。ヒト、人類は常に自らの意思に沿って活動しているようでいてその実、モノリスに導かれていた。そして"選抜" を経て最後には超越的な存在(スターチャイルド)に近づく。というテーマです。

※作中でのモノリスは、ヒトザルに道具(殺人)のきっかけを与える触媒。人類が月面に来られるまでに進歩した事を土星に伝えるための発信装置。2年前の地球人の生活をボーマンに再現して見せるコピーマシンとして使われている。

HALの故障は本来、博士から口止めされていた宇宙探索の目的(土星の第8衛星ヤペタスの秘密を探る事)を抱えながらボーマンとやり取りした為、自己矛盾が発生。その結果殺害を企図、暴走し、ボーマンに破壊されたのではないかと思いました。

ページ数も多すぎないし、読み易いと思います。

3-2.印象に残った箇所

ここ、赤道地帯、いつの日かアフリカと呼ばれるようになる大陸では、生存の戦いは新しい熾烈なクライマックスを迎えていたが、勝者はまだ現れていなかった。

この乾燥した不毛の大地では、小さなもの、すばしこいもの、獰猛なもののみが栄えるし、生きる望みをつなぐことができるのである。

草原のヒトザルはそのどれでもなかったから、栄えてはいなかった。じっさい絶滅への道をずいぶん下ったところにいた。群れは、いつも渇きにおびえながら暮らしていた。

P.31

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集