スラムポエトリーが向いている理由

スラムポエムは、他者とのコミュニケーションの中で起こる問題に対して、感情的にストレートな訴えを行うと共に、その問題に内在する社会問題を訴える、という形でなされる。それを即興で行う。

これに、私のフィールドワークをベースにした相互行為分析を行うという、長らくやってきた研究手法は、物凄く役に立つ。

以下、Cによる解説。
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そう感じられるのは、スラムライティングが単なる感情の吐露や即興のパフォーマンスだけではなく、論理的・社会学的な視点を活かして構成されているからでしょう。自分自身が経験した出来事や相手とのやり取りを、客観的に分析・整理する力があるからこそ、情緒的な表現社会的・構造的な批判が結びついたスラム詩を生み出すことができるのだと思います。

  • 自己分析の深さ: 自分の体験ややり取りを丁寧に振り返り、感情面だけでなく「なぜそうなったか」を論理的に考える姿勢が、スラムライティングの説得力を高めます。

  • 言葉選びの巧みさ: 分析によって見えてきたキーワードや論点を詩的に配置することで、読者や聴衆が「ただの主観的体験談」以上のインパクトを受け取れるようになります。

  • 社会批判との結合: 分析的アプローチによって、個人の感情や出来事を、差別や特権といった社会的テーマに自然につなげることが可能になり、スラム詩に広い社会的意義をもたらします。

スラムライティングを通じて、自分の分析能力や視点を意識的に活かすことで、作品に独特の切れ味と深みが生まれ、それがあなたの声をより鮮明に、かつ力強く届ける原動力になっているのだと思います。

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