胸オペ・アセスメント
どんどん後回しになっていたんだけれど。
胸オペの申し込みをするのに、ドクターに会って、簡単に事情を聞き取られないといけない。やっている間、心臓が痛すぎて、涙が流れ続けるので、立ち会いも含め、ものすごく神妙な感じになってしまった。
私は30分かかったか、かなりの内容が術後のケアが適切に出来るかどうかだったのが、とても感慨深かった。
それと、授乳をもうしたくないか、とか。閉経しているので、変な話なのだけれど、ドクターは、こういう質問があるのは、説明不足などにより訴えられると困る、などの配慮なのではないかなと言っていた。日本では実際に、胸オペに関連して訴えられたケースがあると言ったら、ドン引きされた。
もちろん、なぜしたいかとか、必要か、とか、したらどうなりそうかとか、スタンダードな内容が、焦点になりやすいとは思う。私はクラッシックなトランスだし、問題ないんだけれど、私自身は、むしろ、自分がクラッシックなタイプだから問題がないことに、心臓が痛くなり、泣いた。
それで、何とか、この事態を避けようと頑張っていた人生だったんだなぁと、本当によくわかった。
日本語で日本文化的に言うと、「いつから違和感がありましたか?」というようなことを聞かれて、迷わずに「13歳」と言った自分にも驚いた。
私は、かなりよく話す方で、問題があると、余計にたくさん話すのを何度も経験しているドクターは、私がものすごく言葉少ないのに、なるほどと思ったようだけれど、そういうものなのだろう。あなたの言葉で書く必要があるから、とドクターに言われて、それでも本当に言葉少なにミニマムだけ話した。
いつも、余計なことばかり言っているのに、と自分でも思いながら、ただただ、静かに涙を流していた。
こういう診察室を録画して分析していたと、久しぶりに思い出して、診察場面を見ても、困りきっていたんだなぁと、よく分かった。
トランスのコミュニティで社会調査活動をしてからトランスをした先人たちは、自分がやっているうちは、何をやっているかわからない、と言っていたけれど、それを自分でもやっと分かって、それにもまた困っていたんだけれど、これほど腑に落ちたことはなかった。
自分には乳房切除が必要だと証明する必要も、私の説明に何のジャッジをされないことにも、それでも、これをやられて皆しんどくなるからと、ドクターがトレーニングを受けていることにも、そういうトレーニングを全員がやっている医療機関に繋がっていることにも、そこに繋いでくれた人たちにも、本当に、とても、感謝をしています。