走ること シンプルな美しさに感動
「わぁー、すごいねー。」
「ものすごーく速いね。」
「あっという間だったねー、りこちゃん。」
「うん、速いねー。」
りこちゃんと こざる達は、今日も いつものように
皆で一緒に 賑やかに夕食を食べました。
そして食後のお茶を飲みながら、ニュースを見ています。
「アメリカの全米大学選手権の100メートル走の決勝で、
サニブラウン選手が、日本新記録を出したんだよ!」
「9秒97!!」
「すごいよ、10メートルを1秒しないで走るんだよ!!」
りこちゃんも、こざる達も、目を丸くしています。
「あまりに速くて、どういうことなのか よくわからないよ!」
今までの日本記録は、桐生選手が2017年9月に記録した
9秒98でした。
「100分の1秒、更新したんだね。」
「100分の1だよ!!」
「サニブラウン選手もすごいし、桐生選手もすごいね!!」
「それでも、サニブラウン選手は3位だったんだー。」
世界には、もっともっと速い人が、まだまだいます。
りこちゃんも こざる達も、スポーツを観るのが大好きです。
野球、サッカー、テニス…そして陸上競技も大好きです。
「走る姿って、とても美しいよね。」
「きっと一番シンプルなスポーツだよ。」
「一斉にスタートして、一番最初にゴールした人が一位。」
「誰が見てもわかるし、審判が点数を決めるわけじゃないから、
公平だよ。」
皆、うんうん頷きます。
「それに走ることって、誰でもできることだよね。」
「そうだね、道具も要らないし、練習しなくても走れるよ。」
「マラソンだって、ただ走っているだけなのに、
ずーっと見ちゃうよね。」
そうですね、二時間ひたすら走っている姿を見ていますね。
走ることは、シンプルだからこそ、ドラマがあって、
惹き付けられるのかもしれません。
「長いマラソンは、展開があってドラマがあるけれど、
このあっという間の100メートル走にもドラマがあるね。」
「うん! 感動するねー。」
皆、うんうん頷きます。
「あとね、100メートル走は すぐに終わるから、
何度でも全部 見ることができるのも いいな!」
こざるちゃんが満足そうに言うと、
皆、ニコニコ笑います。
「お茶のお代わり、淹れようか?」
「お茶菓子も、お代わりしよう!」
「うん!」
こざる達が二人、台所へお茶の用意をしに行きます。
台所でラジオをつけると、元気な歌声が聴こえてきます。
「かげりのない少年の季節はすぎさってく
風はいつも強く吹いている」
爆風スランプの『RUNNER』です。
こざる達も お茶とお茶菓子の用意をしながら、
一緒に元気よく歌います。
「走る走る俺たち 流れる汗もそのままに
いつかたどり着いたら 君にうちあけられるだろ」
今日も こざるカフェでは、ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。
読んで下さって、どうもありがとうございます。
オリンピックも とても楽しみですね。
よい毎日でありますように (^_^)
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