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自分宛てに書いている
「しーちゃん、元気でよかったねー。」
「うん、ほんとよかったよ、仕事もまだまだ頑張ってるね!」
皆、うんうん頷きます。
西の空はやさしいオレンジ色に染まっています。
こざる達は、今日もにぎやかにお喋りしながら、夕飯の仕度をしています。
「しーちゃんは、昔からの僕たちの友達なんだ。」
「僕たち、今のこのSNSの時代に、手紙をやりとりしている友達が何人かいるんだけど、しーちゃんも その一人なんだ。」
その しーちゃんから、お元気ですか?と絵葉書が届きました。
「しーちゃんは、60を過ぎていて、小さな輸入会社に務めているんだけど、
会社が対応を頑張って 在宅ワークにしてくれて、アナログ人間なのに家でパソコンで奮闘しているんだよ。」
あーでもないこーでもないとパソコンの設定をして、家にwifiの設置もしたそうです。
「大きな会社はお金もあるから、テレワークの対応もそんなに難しいことなくできると思うけれど、
しーちゃんとこみたいな小さい会社は、そう簡単なことではないよね、きっと。」
「小さい会社も、必死で頑張っているんだよ。」
皆、うんうん頷きます。
今は小さい会社こそ 土俵際で踏ん張っています。
また在宅ワークに出来ずに、出勤して現場で働いている人達もたくさんいて、
きっと多くは非正規雇用なのだと思います。
「しーちゃん、"今は、お互いに自己防衛をして、辛抱して頑張りましょう。そしてまたお目にかかれる日を楽しみにしています。"って。」
「うん、しーちゃん、きっと この手紙を書くことで、また自分にも頑張ろう!って言い聞かせているんだと思うよ。」
「きっと そうだよ、うん、絶対にそうだと思うよ!」
「僕たちも、しーちゃんに返事を書こうね。」
皆、うんうん頷きます。
手紙を書くと、落ち着きます。
他人に向けて書いているのと同時に、自分に向けても書いているのだと思います。
このnoteのように。
夕飯の仕度が出来たようです。
「りこちゃん、読んで来るねー。」
こざるちゃんがスキップしながら、りこちゃんの部屋へ向かいます。
「りこちゃーん、夕飯、出来たよ! 今日はちらし寿司だよ! つみれ汁もあるよ! 一緒に食べよう!」
こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。
読んで下さって、どうもありがとうございます。
こういう時に、noteをやっていて本当によかったと思います。
よい毎日でありますように(^_^)