受け継がれるもの、受け継ぐ器
母「あんた、これあげるわ。ええやつやで( ´∀` )ニヤリ」
そういって私が受け取ったのは、母がずーっと使っていた扇子でした。
母「私もばーちゃんから、もっとええのんもらってん♡」
と言う母の手には、母の母(私の祖母)からもらったという、さらに上質そうな扇子が。
私が受け取った母の扇子は、私が高校生の時に修学旅行で行った北海道のお土産のキーホルダーがついていた。あの白いフクロウ、ずっと持っててくれたんやなぁ、と心がじんわりとした。
ケースは母の手作りのようで、よく実家にあった布が使われていた。小さいころから作ってくれた手提げバッグやポーチも同じ趣味のもので、懐かしい気持ちがした。
扇いでみると、白檀のとてもいい香りがした。いつ買ったものかはわからないが、私が高校生の時にはすでに使っていたとすると、少なくとも15年は使い込んでいるはず…
母「あんたもええ年になってきたから、そこそこええもん使いや」
ええもんをきちんと受け継いで使っていけるよう、年を重ねるだけじゃなく、中身もきちんと積み重ねていきたい。