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韓国ドラマ『涙の女王』の感想

ネットフリックスで配信されている韓国ドラマ涙の女王』にドハマりしてしまった2024年。もう寝ても覚めても何をしていてもこの作品の展開が気になってしまってしょうがなくて日常生活に支障をきたすほどでした。

ここで軽く『涙の女王』がいかに面白かったかについて軽く説明したいと思います。『涙の女王』という作品は典型的なラブコメ作品でした。私はかつてラブコメ作品の特徴には下に挙げられる2大典型パターンがあると記事に書いたことがあります。

1.主人公が、恋の相手に対し、嘘をつかなくてはいけない状態に陥る

2.主人公が、恋してはいけないと思っている相手に、恋をしてしまう

『涙の女王』もまさしくこの2つのパターンでラブコメ的に物語が展開していきます。

『涙の女王』の主人公は地方の名士出身のエリート弁護士であるペク・ヒョヌと、財閥令嬢でありクイーンズ百貨店の社長を務めるホン・ヘインです。この2人は身分の差を超える大純愛を経て結婚を果たします。そこから3年が経過したところから物語は始まります。

第1話で描かれるのは、いかに財閥一家が息苦しいものかというもの。ペク・ヒョヌは財閥に婿入りしたはいいもののそのあまりの息苦しさと常識外れの家族文化(ゴッドファーザーか何かヤクザ・マフィア一族のような描かれ方をされています。家族を裏切ろうとするものには恐ろしい結末が待っていることが示唆されたり……)にほとほと疲れ切っており、なるべく速く離婚したいと考えていました。第1話の最後、ついにペク・ヒョヌは周到な準備をしたうえで離婚の申し出をホン・ヘインにしようとします。

しかし、この試みは失敗に終わります。なんとホン・ヘインから、自身が余命三ヶ月の身であることを告げられるのです。ペク・ヒョヌはこの告白を内心喜びます。ずっと離れたかった財閥一族から安全なかたちで抜けられるわけですから。そのためにはもう難しい小細工をする必要はありません。ただ3カ月待つだけでいいのです。

ペク・ヒョヌは、彼女の遺産を手に入れるべく余命いくばくもないホン・ヘインに対して精一杯の愛情表現をするようになります。なんとか自分の気持ちを隠しながら。見破られないように必死に。

1.主人公が、恋の相手に対し、嘘をつかなくてはいけない状態に陥る

これはまさしく2大典型ラブコメパターンの1つ目。ホン・ヘインに嘘をつかなければならなくなったペク・ヒョヌの慌てふためきはとにかく面白く、可愛いのです……。(結構、ペク・ヒョヌのやっていることはサイテーなんですけどそれを可愛い……と思わせるキム・スヒョンの演技の才能と魅力は本当に並外れていると思います)

さて、一方のホン・ヘインですがとにかくクールなキャラクターとして描かれます。何よりも仕事の成果を冷徹に追い求める。そんな感じです。余命いくばくもないという事実も、淡々とペク・ヒョヌにまるで事務仕事かのように告げます。

しかし、その後ペク・ヒョヌの態度は一変します。いわば甘甘な態度をホン・ヘインに対してとってくるようになるのです。するとどうでしょう。ホン・ヘインは急にペク・ヒョヌに対して胸キュンが止まらなくなり、動揺してしまうようになります。もはや新婚でも無いのに。仕事が何よりも大事なのに。そんな私が?なぜ?胸のトキメキが止まらないの?

ホン・ヘインが、トキメキに素直に動揺するさまも非常に面白く描かれていて、そして可愛いんですよね。

2.主人公が、恋してはいけないと思っている相手に、恋をしてしまう

これはまさしく2大典型パターンの2つ目に当てはまるでしょう。

さてこの2人ですが、大方の視聴者の予想通りかつての純愛を思い出し再び愛し合うようになるのですが、かつてのサイテーだったときの行動がアダとなって思いのすれ違いを招いたり、会社の乗っ取りを画策する悪い奴の陰謀に巻き込まれたり、ホン・ヘインの病気が進行したりと全く一筋縄ではいかない展開を見せます。ストーリー面でも全く先が読めない、飽きさせない作品となっていました。

それだけでなく、ホン・ヘインとペク・ヒョヌという2人のキャラクターの魅力がキム・ジウォン、キム・スヒョンという2人の名優によって存分に発揮されており、もうね。とにかく2人が可愛くてしょうがないんですよ。ずっと眺めていたい。

そうですね。『愛の不時着』が背景として描かれる大きな物語(南北の分断)を大きな物語的魅力としていたのと比較すると、『涙の女王』はまさしくホン・ヘインとペク・ヒョヌのキャラクター萌えこそが作品の支柱となっていると言えるではないでしょうか。

ここまで『涙の女王』について紹介してきました。もし、見ていない人がいたらすごく面白いので絶対に見てみてください!!!

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