ズームバックオチアイをズームバック(8)アート論
参考になった部分をメモのように記録しておきたい。
グレートリカバリー第8回、アート論!
六本木ヒルズの森美術館でロケ
コロナ禍の展覧会設営
iPad4台で中継しながらアーティストの指示を受けて
展示を設営したりしている。
このコロナの機会に価値観をひっくり返したいという想いがある。
1960年代後半
ベトナム戦争が泥沼化し、世界中で社会運動が起きた時代。
コンセプチュアルアート、ポップアート、
ミニマリズムのようにあえて差し引くアートが生まれた。
社会がカオス(混沌)になっていったときに
タブララサ(ラテン語で白紙の状態)に戻したいという時代
歴史に名を残す偏り
白人の男性がほとんど。
アーティスト活動を続けられた男性が多かった。
アメリカの著名な美術館に収蔵されている女性作品の割合は13%。
日本の高校世界史の教科書に出てくる人物。男性565人、女性21人。
ジェンダー、フェニミズム
スザンヌ・レイシー
ソーシャリーエンゲージドアート
(社会変革を促すアート活動の総称)のパイオニア。
70年代から結論なき社会問題を主題にしてきた。
当時から何が変わって、何が変わらないか。
らせん階段のように同じことをずっと議論し続けて、
たまに少し前進する。
結論のないソーシャルアクティビティは、アート以外は取り扱いにくい。
ポリティクス(政治)は結論ありきで動く。
アートは問い続ける。
ヨーロッパで流行したペスト
14-15世紀。人口の1/3の命を奪った。
絶望の中、ヨーロッパのあちこちで、死と共に踊る絵が発生。
死があまりに増えた当時、
死に絶望するのではなく「死ある生を謳歌」という概念。
アートが価値観の大転換をもたらした。
やがて人間の生をみつめるルネサンスにつながっていく。
コロナでアートは変化したか?
アートそのものが明らかに変わった変化は感じられないが
同じアートでも見る側の気持ちが変わったので見え方が変わった。
生きるための根源が出てきた。
根源的な問いは時代を超えて新たな価値を持つ。
人がどこかに逃げる、逃れる
ミリアム・カーン
フェニミズム、難民問題、原発問題。
全部、逃げている人たちを描いている。
目の高さを人の目の高さに揃えて欲しいという展示指定。
美しきブルー2017年
2015年の欧州難民危機、
難民が地中海に沈んでいく。
ある人が溺死した海に、またある人が泳ぎに行く。
こうした観察によって制作するのです。
これがアートや文学のすべてです。
アートは「違い」との出会い
想像力の力。
アートによって発露される人間性の想像力を望んでいる。
現代アートは、全然違う文脈から全然違うモノを生み出していく。
作品の中で他者と出会える。
他者との違いへの気付きこそ多様性への第一歩。
つくる力
人々が参加するアートが増えた。
10-20代で、
コロナ期間で新しくものづくりを始めた人が24%。
絵を描いたり料理を作ったり、
それまでやってきてなかった創作活動を始めた。
作り手ではなかった人もすぐに何かを作れる環境がある。
民藝
機械の大量生産で世界の一流国になろうとした日本。
柳宗悦
機械は世界のものを共通にしてしまう
働く人から喜びを奪ってしまう。
これらの欠点を補うためには、
どうしても手仕事が守られなければならない。
暮らしに根ざした実用品や、作る人に喜びをもたらす手仕事を重視。
民衆的工芸、民藝と名付けた。
必要なものをそれぞれが作ることを再評価。
美しい品を通して、人間と人間とが
心に平和を固く結び合いたいという念願に他ならないと存じます。
新しい民藝新しい創造
手で作ることは必要ないけど、
大量生産品が最終到達点ではない。
大量生産で作られた同じものを使うのではなく
一人一人がそれぞれの場所で作る喜びをもとめる。
その結果、あちこちで新しい価値が生まれ、
世界がより多様に、より豊かになっていく。
あらゆるものをプロっぽく作るとそれしか作れない
アマチュア的に創造的にものを作る今の世界の潮流。
新しいものをひたすら作る人が増えて極めて民藝的な運動。
第二次世界大戦の日本人収容所
GAMANの芸術。
満足な材料や道具がないなか、想像力や知識は奪えない。
Art of GAMAN(ガマン)。
資源が乏しい中から美しいものを生み出す、日本的。
人と人をつなぐ。
アートの力
有事に対抗するエネルギーは
クリエイティブ、創造性、感情、悲しみが力を持っている。
片方のイデオロギーに染まりきらないための感情的なエネルギー。
あ~、よい よい
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