小山 尚
詩やそれに関する本の感想を書いたものをここにまとめます
はじめに 『現代詩文庫61 北村太郎詩集』には、詩集『北村太郎詩集』『冬の当直』全篇と未刊詩篇(後に詩集『眠りの祈り』に収録)に加えて、評論等の散文が収録されている。 北村は、この本と同年に刊行された詩集『眠りの祈り』を境に、寡作から多作へと転じていく。つまりこの本は、北村が寡作の時期の作品がうまい具合にまとめられているものとなっている。以上のことを踏まえて、『現代詩文庫61 北村太郎詩集』に拠って、何かしらを書いていこうと思う。 本文 北村の詩は、その繊細さがよ
はじめに 本書には、詩集『色ガラスの街』『雨になる朝』『障子のある家』の三冊全篇が収録されている。だが、この感想文ではおもに『色ガラスの街』『雨になる朝』の詩篇について記述することにする。『障子のある家』は、詩集ではあるのだが、以下の引用文より、尾形が自らを紹介するために編まれたものであることが推測できる。 したがって、尾形の詩について何かしらを書く際、この詩集内の詩篇は、些か参考にしづらいものであると判断したため今回省くことにする。 本文 いつだったかX(旧T
某一般国道沿いにて、複数の業務用電子レンジが、一定の間隔で直立しながらも、悴ませるための手足を生やしては、微細な振動をおこなっている 内部では、塩を塗りたくられた臀部のみが、犇めき合っていたりするのかもしれず、もしくはメジロの剥製一匹が、形態を保持しながら、無作為に躍っていたりするのかもしれない そのためか、湿りきったネコを害うかのような構造をした、A4サイズの取扱説明書が、副次的な軽風によって繙かれていく様子を、「僥倖」として、事務的に処理していく必要がある その際は、低確
〈題名〉反芻 〈氏名〉小山 尚 石炭由来のシルクハットの縁にて、スズメが、全長二メートルの巨大ヤスデ一匹を、啜ったり、吐き出したりしながら、春雨のリズムで嘴を揺さぶっている と、 間隙、すなわち裏拍に、雑種犬が、シミ、ヤケ、キズの量を問わず、「カチッ」と音が鳴るまで差し込まれる ことによって、 木星の柄を模した、柔軟な地層が、整合性を保ちつつ形成される 少し後、 犬は、溶解する…… その際、 手鏡に傾いたウニ(烏丹ではないので注意されたし)が、高温多湿な布を纏い、
〈題名〉私的生き物五十音〈氏名〉小山 尚 《アメフラシ》 【意味】 残像. 退化したカルシウムを, 境界線を含まない背中で, 飼育しながら, 紫色の 正射影を形成すること. ゆえにベクトルと推測される. 《イナゴ》 【意味】 テイラー展開により, エビと近似である と見做すことが, 可能であることで, よく知られている 関数. 例外的に, 稲を食み食み, 鋭角を見せびらかしながら, 分身するその姿は,
小笠原鳥類の「吉岡実を読め!」を読んで、思ったことを書いていきます。間違ったことを書くかもしれませんので、そこはご了承願います。 まず、この本の何が嬉しいのかというと、吉岡実の詩や短歌、俳句を、断片的ではあるが網羅的に摂取できるという点にある。 吉岡実は偉大な詩人だ。にもかかわらず、彼の詩集、随筆、全集などを新本で入手するのはほぼ不可能である。中古で買うにしても高くついてしまうことがほとんどだ。 それゆえ、短歌や俳句を合わせた二八〇詩篇(必ずしも全文が掲載されているわ
〈題名〉蟻 〈氏名〉小山 尚 【意味】 健康的な脚(足)を, 二進法によって揺らしながら, 干物をつまみ食いすることで, 視界を間引くこと. また, そのメカニズム. 2024年現代詩手帖4月号新人投稿欄落選
〈題名〉旋盤 〈氏名〉小山 尚 【はじめに】 ChatGPT(https://chat.openai.com/)を用いることによって、後述の参考文献に記載されている情報をもとに、新しい工法を創造した結果、「旋盤ペンギン合成加工プロセス」が生成された。さらに、その工法に関する複数のレポートを、再びChatGPTに記述させた。加えて、AIのべりすと(https://ai‐novel.com/)に「旋盤ペンギン合成加工プロセス」について、人力で若干の誘導をしつつも、なるべ
〈題名〉執行詩篇 〈氏名〉小山 尚 【はじめに】 「AIのべりすと」(https://ai‐novel.com/)に、天沢退二郎の詩である「死刑執行官」の中に登場する死刑となる「もの」、または「者」、すなわち「旗にうごめく子どもたちを裏がえす者」から「めざめても青いまぶたのへりを旅する者」までを入力することで、新たに死刑となる「もの」、もしくは「者」を連続して出力させることに成功した。 さらに、その出力したものについて、「ChatGPT」(https://chat.ope
外山功雄のODEXVAGを読んで、思ったことを書いていきます。間違ったことを書くかもしれませんので、そこはご了承願います。 外山功雄の詩は異形だ。 間違いなく日本語で書かれているのにも関わらず、読んでいて全く意味が分からなかった(すみません)。ただ、あまり難解な単語が用いられてはおらず、そうではない部分も見受けられるが比較的平易なものが用いられている。さらに、「サイキョ―」「イチコロ」「コロン□」などといった良く言えばキャッチ―な、悪く言えば軽い単語が度々詩の中に挟まれ
〈題名〉テニス 〈氏名〉小山 尚 蜻蛉が閾値を跨ぐ姿は テニスなのだろう ⁅芝⁆を食み続ける 一匹の禿げた球体は 浮浪する分子を 無作為に圧迫している 三つの複眼に気付かずに 僕は無精卵を落とす 白鷺の⁅糞⁆で縫った袖口が 温かく汚される (キャベツ…… キャベツ……) ⁅水⁆を嫌悪する樹脂の地面に 川が流れる 「シャキシャキ」 せ
金子鉄夫のちちこわしを読んで、思ったことを書いていきます。間違ったことを書くかもしれませんので、そこはご了承願います。 金子鉄夫の詩はクサイ。 というのも、立ち振る舞いが疑わしいとかそういう意味ではなく、文字通りクサイのである。それも、吐瀉物や精液、血、挙句の果てには糞といった、なんとも生々しい物体やそういったものを想起させる言葉が、詩の中に度々設置されている。有機的なクサさだ。 加えて、金子鉄夫の詩は暴力的だ。 何せ、初っ端の帯文にはこんなことが書かれているのだか
〈題名〉鋼 〈氏名〉小山 尚 「中世・近世の日本の鉄の一大産地であった出雲地方。奥出雲町では日本刀の原料になる「玉鋼」を生産するため、古代からの製鉄法「たたら製鉄」の炎が現在でも世界で唯一燃えています。」[1] Q.《何をしに出雲に来たのか。》 A.二列に整列した老人たちが、狂喜しながらふいごを踏み続けていくうちに、太腿から夥しい魚卵が零れ落ちてしまうさまを肴にしたいから。 ⦅パンパンパンパンパン その時老人の息子が地面に座って尻を叩いた。⦆ これは、擬似
現代詩手帖9月号にて落選したものです。 【追加項目】 〘〙内は「太陽に 1」 生野幸吉 から引用
飛び魚 小山 尚 巨大な*を内包した眼球に 塩水とU=-GMm/r(r=∞)の境界上を 35km/hで滑空する塵とイオンの尾(唐揚げにするとおいしい) エルロンを作用させながら 薔薇を焦点とし x²/a²+y²/b²=1, y²=4ax(標準系), x²/a²-y²/b²=1 の 軌道で回転し続ける独楽として天球儀に蹲る 『おお 鉄色の 飛び魚の群と それを追う 幾百本の 火の鞭 そして それによってかたちづくられる 華麗な樹 巨大な夜空の箒よ』[1]
2023-07-29T23:43Z この文章は音声で入力されてると思っていたのかいやあのほんとにねあの音声で入力されていますはいあのーこれ何ヶ月ぶりなんでしょうかね本当にこれねあれあの9回が安長崎6月いや5月か5月のおさるのジョージジョージんだ5月の上旬だよ。あのねほんとにサボりすぎだってねもうめんどくさいんですよあの特に何も喋ることないんであのあれですねあの暇があればトライブパパ婆ってやつはあの男の中身のないような文章ペラペラペラペラと喋るような曲になって、企画企画担当な