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私設図書館もんができるまで⑥

私設図書館もんができるまでシリーズもいよいよ終盤です。
オープンする前にやったこととして、まだ書いていないのは運営スタイルでしょうか。

ということで、今回の記事では私設図書館もんをどのような運営スタイルにするかを決めるに至ったところをご紹介します。

借りれる、買える私設図書館もん

私設図書館と言っているくらいなので、本にまつわる運営スタイルから。

②の記事でも紹介していたチラシにもある通り、もんでは本を借りることもできるし、買うこともできるというシステムをとっております。
基本的には、古本や自分が読んだばかりの新古本のようなものを値付けした状態で貸出も行っています。

貸出は無料、貸出期限と上限冊数も設けていません。
なので、遠方から来た方でも借りることができますし、難しい本でも返却期限に苦しめられることなく、ゆっくりお楽しみいただけます。
僕自身、本を読むのは大好きですが、あまり読むスピードは速くないので、自分が欲しかったシステムでもあります。
*ただし、貸出期限を設けていないと、ただ長い間借りているのか、もう忘れてしまっていたり、返す気がないのかの見分けがつかなくなります(笑)

貸借の管理システムはリブライズさんを使っています。
おそらく、まちライブラリーや私設図書館などではこのシステム一強かと思います。
無料で使えるシステムだし、借りた時に書影が表示されるのも粋な仕様です。
一部有料のサービスなどもありますが、そんなにコストがかかるわけでもないし、大変ありがたいシステムです。

販売は、古本屋さんでよくあるような感じで、本の一番後ろを開いたところに値段が書いてある紙がはさんであります。
買いたい方は、そこの値段を見て購入してもらいます。
たまに「貸」と書いてある本は貸出限定で、まだ売りたくない本、まだ読んでない本たちです。

貸出無料のわけ

本の貸出を無料にしているのは、スマホやパソコンさえあればSNSなどでいくらでも知識、情報を手に入れる世の中で、それとは違う接し方を気軽にしてほしいと思ったのが一つ。
もう一つは、いわゆる情報へのアクセスが何かしらの理由(経済的、物理的など)で制限されている人へのアプローチのためです。
なので、本へのアクセスを無料にしています。

それと、図書館にある本というのは公共の財産なので、私設と書いてはいますが、図書館と名乗っている以上貸出ではお金を頂かない様にしました。

それでも本にはただの知識や情報としてだけではなく、装丁や挿絵が美しかったり、借りた本が気に入って、そのまま買えるというのも私設ならではの面白さかと思います。

入館料も無料

私設図書館もんへの出入りも無料で、特別入館料などは頂いておりません。
これも経済力などにより、来れる人と来れない人をわけたくなかったからです。

元々、小さい人に対してのアプローチが絶対条件で始めた活動なので、小さい人からお金を取るということはしたくなかったというのもあります。

飲食の提供

これだけ無料でご利用いただけるサービスが多いと収入源が必要!
以前の記事でも紹介したように、ドリンクと焼菓子の提供をすることは構想の中でもありました。

飲食は収入源としても、とても大切なものではあります。

ですが、それ以上に、来ていただいた方がほっと一息落ち着くことや、ともに飲食をすることで話せる、打ち解けられることもたくさんあるので、その効用の方が場づくりにとってはとても大切なことだなと感じております。

実は、ビールもあります。昼呑み最高!

レンタルスペース・フリースペース

私設図書館もんの2階は1時間1500円で貸切できるレンタルスペースとしてご利用できるようになっています。
貸切時以外は自由にご利用いただけるように、フリースペースとしても開放しています。

1階の広さもそんなにないので、1階のキャパを超えるほどの多くの方が来ることがあった時に、2階を客席として開放したいため、利用方法をレンタルスペースに限定しないのは最初から決まっていました。

レンタルスペースとしての稼働は、大事な収入源の一つです。
いかにこのレンタルスペースを稼働させていくかというのは、上手に収益化するための大事な要素だと考えていました。

今でもそう考えてはいますが、オープン当初の収入の柱は古本販売、飲食、レンタルスペースの3つしかなかったので、収入源が増えた今に比べて、レンタルスペースの比重は大きかったです。

3つの柱

今回紹介してきたように、オープン当初に決めていた運営スタイルとしては、本、飲食、スペースの3つの柱でした。
この3つの柱で始めた私設図書館もんが、どのような展開をしていくのかは、次に予定しているマガジン『私設図書館もんができてから』を書くまでお待ちくださいませ。

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