読書の記録 田辺聖子『ジョゼと虎と魚たち』
『ジョゼと虎と魚たち』を含む9編の短編小説集。田辺聖子さんのことは恥ずかしながら、お亡くなりになったニュースで知りました。ちょうどラジオの収録で「おとぼけビーバー」の皆さんがゲストで来ており、メンバーのうちの一人がそのニュースを見て「田辺聖子、亡くならはったんや、、」とつぶやいたんです。それを聞いて、なんか、このカッコええ音を出す人が読んでる人やし、面白そうやな、と思ったんを覚えてます。田辺聖子の話するたびにこのエピソード紹介してる気がする。。たぶん本人は覚えてないでしょうけど、人が何かを始めるきっかけってそんなもんじゃないかしら。
さて、短編小説集ですが、全ての話が男女の関係にまつわる物語です。大阪弁の男と女の会話が小気味よく、リズムがあって読みやすい。ぽんぽんぽんと弾むように読んでいくんですけど、なんやしらん、その明るいリズムの割にめっちゃ涙出てくるから、キツネの嫁入りみたいな短編小説集です。『ジョゼと虎と魚たち』がめちゃくちゃ泣けてしもたんですけど、私は解説の山田詠美さんも絶賛してた『恋の棺』っていう話が、なんやしらんけど泣けて泣けてしゃあなかった。もらい泣きとか嬉し泣きとか、涙のジャンルで言うと「リズム泣き」なんと違うかなー。物語の内容について全く触れてませんけど、そういうリズム泣き短編小説集です。
一回り年下の女性に「涌井さん、中身はJKやしな〜」といわれる体質だから泣けるというのはあるんかもしれません。
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